こんにちは。ローランドお客様相談センターの WEB担当がお送りするローランド・ブログ「サポートカテゴリー」です。
今回は、ローランドで販売しているヘッドホンは他のヘッドホンと比べてどう違うのか、代表的な製品の違いや想定している用途をご紹介いたします。
あなたに合ったヘッドホンを使って、“心地よい音”を Get しちゃいましょう♪ ぜひご覧ください!!
皆さん、ローランドで販売しているヘッドホンをご存知ですか?
高音質の密閉型のものや、開放的なもの、ワイヤレスのもの、ファッション性を追求したもの等、ローランドでは用途に応じた様々なヘッドホンを販売しております。
昨今、Bluetooth 対応のワイヤレス・ヘッドホンやイヤホンが注目されていますが、今回はあえて有線モデルのヘッドホンの魅力をご紹介いたします。
それは “音の遅れ” がないからです。Bluetooth 対応のワイヤレス・ヘッドホンは、電波で音声信号を伝達しているため、どうしても遅延が発生してしまいます。
R-07 などのレコーダーやスマートフォンから音楽を再生して聴く分には全く問題ありませんが、電子楽器やギターの演奏&練習では、音の遅れは致命的です。
一方、有線モデルのヘッドホンは楽器やアンプに直接接続するため、音の遅れは発生しません!!なので弊社では、楽器を演奏される場合は有線タイプのヘッドホンをお使いいただくことをお勧めいたしております。
ローランド製のヘッドホンは、ミュージシャンが現場で使うことや楽器練習用としてお使いいただくことを前提としています。リスニング用のヘッドホンとの違いは、ズバリ “心地よく楽器が弾けるように” です。
音質の個性はモデルによって様々ですが、その他には以下の点がリスニング用のヘッドホンとは異なります。
・接続プラグが標準タイプの 6.3mm である
リスニング用のヘッドホンの多くは接続プラグが 3.5mm 径のタイプを採用しています。一方、ローランドのヘッドホンは、電子楽器やプロ用の音響機材で多く使われている 6.3mm 径に対応した接続プラグになっています。また、変換プラグを外せば、3.5mm 径のステレオ・ミニ・タイプの端子にも接続できる構造になっています。
・ケーブルが長い
音楽制作や演奏中、ヘッドホンをかけたまま様々な機材を触ることができるように、ケーブルの長さが 3.4m(一般的には 1m 程度)と長くなっています。
現在販売している有線モデルの代表的なヘッドホンを以下に紹介いたします。
● RH-300
RH-300 は、「モニター用」として販売されているヘッドホンです。騒がしいライブ会場や収録現場、収録スタジオなどで目的の音がちゃんと聞こえるように、周囲の音をシャットアウトする「密閉型」で設計されています。
私の手持ちのイヤホン(スマホのおまけでついてきた…)と聴き比べてみると、確かにいろいろな楽器の音がはっきりと聞こえます。ヘッドホンを変えるだけで、いつも聴いてる曲でもこんなに変わるんだなぁ~。。。DTM とか音楽制作にもおすすめ、と言うのも納得できます。
ところでこのヘッドホン、なんだか「ふっくら」とした音に聴こえる…。とつぶやいたら、、、
「それは、モニター用としてフラットな周波数特性で作られているから。最近のリスニング用イヤホンは『ドンシャリ』傾向だから、それと比べると中域の音がよく聴こえる。ボーカルとかサックスとか。だからボーカルに注目して聴きたいとかジャズのサックスのプレイをじっくり聞きたいとか、そういうリスニングにはオススメの機種だよ」と、隣に座っているエンジニア上がりのおじさんが教えてくれました。
ただしこの RH-300、密閉型なので「蒸れ」ます。暑い時期に長時間装着していると、汗が溜まります…。
● RH-A30
RH-A30 は、密閉型の RH-300 の兄弟機種ともいえます。こちらは、周りの音もよく聴こえるような「オープンエア型」(開放型)で設計されているんです。周りの音が聴こえるということは、ヘッドホンからの音はあまり聴こえないってこと!?って思ってしまいますよね。でも、そんなことはないんですよ!!
例えばスタジオで演奏する際、ギタリストが「オケの音はヘッドホンから聴くけど、自分のアンプの音は生音で聴きたい!!」という時に便利なんです。すごく限定された話なんですけどね…
試しに装着してみると…イヤーパッドが“ふわふわ”です!!あとは、RH-300 のような閉塞感?圧迫感?のような感じがなく、すごく開放的(開放型だけに?)です。
RH-A30 は長時間装着してても疲れない、というのがポイントです。なので、デジタルピアノの練習用等にオススメのモデルです!!自分の周りの音もよく聞こえるので『いつもは生音だけど今日はヘッドホンで』みたいな練習用にもオススメできます。
また、管弦打やオーケストラのようなアコースティック楽器のリスニングや、映画視聴用にもちょうどいいと言われて試してみましたところ、確かにかけ心地が良いのと、周りの雰囲気が判るのでリラックスして聴けるなと感じました。
「オープンエア型」の RH-A30 は周りの音がよく聴こえますが、ヘッドホンの音が周りに漏れます。そのあたりは気をつけたいですね(何を聞いているかバレてしまいます)。
● RH-300V
RH-300V は「V-Drums」のロゴが入った“密閉型”のヘッドホンです。製品情報ページでは「V-Drums のサウンドに最適化された」と言っていますが、これは V-Drums 専用なの? と、ふとした疑問が…
ヘッドホンに詳しい社内のおじさんに聞いたところ、「いやいや、V-Drums 専用というわけじゃない。これは “ドラムの音が気持ちよく聴こえる” ヘッドホン。」とのことでした。
密閉型の特徴を持ち、さらに「ドラム特化型」ということなんです。だとすると、リスニング用で考えるとオススメの用途は、ハードなドラムのロックやメタルですよ!!バスドラの重低音や、ハイハット/シンバルのきらびやかな感じがイイ感じ♪
光り輝く「V-Drumsロゴ」と相まって、ドラム愛にあふれる方にオススメです!!
● V-MODA Crossfade M-100 Master
V-MODA ブランドの DJ モニター用ヘッドホン「Crossfade M-100」シリーズの最新モデルが「V-MODA Crossfade M-100 Master」です。これはもう、はっきりと「DJ 用」なわけですね。
特徴としては、遮音性と密着性に優れたイヤーパッドや、ラフな扱いにも負けないフレーム構造とか、かなり「DJ の現場」向けな設計になっているんです。EDM やエレクトロニカ、そんなジャンルにオススメです。とてもパワフルな音が出るので、一昔前のテクノもひと味違った音で聴けますよ。
装着してみると、RH-300 以上の遮音性が感じられます。ハイレゾ対応を謳っているだけあって、音への没入感が半端ないです。特に立体音響効果がつけられたゲームや映画だと、臨場感という没入感というか、『体験してる!』っていう感じになれます!!
試しにゲームをしてみましたが、確かにこれはすごい。ケーブルにはマイクもついているので、Crossfade M-100 Master ならボスチャットもできちゃいます!!
この Crossfade M-100 Master、実はケーブルを交換できるんです。製品には長さ約 1m、3.5mm ステレオ・ミニ・プラグ付きのケーブルが付属しています。別売で 6.3mm 標準プラグ付きの「カールコードケーブル(C-CP-BLACK)」 があるので、DJ モニターとして使うときに、こちらをオススメいたします。
ヘッドホンのあるあるネタですが、使っていくうちにイヤーパッドが経たってきたり、変換プラグを紛失したりすることがありますよね。イヤーパッドは使えば使うほど耳への密着度が高くなり、音が良く聞こえることもあったりしますが、さすがにボロボロになっては使えません。
でも、ご安心ください!!これらのパーツは Roland Online Store にてお買い求めいただくことができますので、「あっ!!」と思われた方はぜひご注文くださいね。
● RH-300
・RH-300用イヤーパッド
・ヘッドホン用変換プラグ (03566112)
● RH-A30
・RH-A30用イヤーパッド
・ヘッドホン用変換プラグ (03566112)
● RH-300V
● V-MODA Crossfade M-100 Master
・Crossfade用 付属イヤーパッド(ブラック)
・V-MODA Crossfade用のイヤーパッド(ブラック)
「エイジング」することでいくら“装着感”が増して“音”が良くなったからと言って、愛着を持ちすぎても危険です。ヘッドホンも劣化するんです。使い続けてしまうと実は音が変わってるなんてこともあるかもしれません。
そんな時は上記の内容をご参考いただき、アナタにあったヘッドホンを見つけてみてくださいね☆
最後に、今回 4 種類のヘッドホンの試聴をしてみましたが、正直なところモデルによって音や装着感がこんなにも違うことに驚きました。(聞いた感じや装着感は、あくまでも「わたし」の個人的な印象です。)
ただ、人によって耳の形も頭の形も違いますし、眼鏡をかけてる/かけてないだけでも音の印象が変わるので、音の印象には個人差があります。
そのため、ヘッドホンをご購入される際は、ご購入前にご自身でご試聴いただくことをオススメいたします!!
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