【ケイオン】軽音楽部 訪問日誌 -Diary01-

高等学校の文化系部活動の中でも高い人気を誇る「軽音楽部」。今回、横浜市内の高校軽音楽部にTD-1DMKを1ヶ月間試していただき、使用感や各種機能に関するお話を伺いました。

高等学校の文化系部活動の中で高い人気を誇る「軽音楽部」。バンドで合奏したり、個人練習に取り組むなど、放課後に多くの部員が楽器演奏に励んでいます。
そこで課題になるのが「騒音問題」と「練習場所・練習時間の確保」です。
そんな中、ドラムに焦点を当ててみると、電子ドラムがあれば、音量や練習時間の問題を一気に解決することができ、効果的に練習に取り組めます。
今回は「TD-1DMK」を横浜市内の高校軽音楽部さんに1ヶ月間試していただき、使用感や各種機能に関するお話を伺いました。

現在の部員数とバンド数を教えてください。

重富克史先生(以下、重富):

部員数は42名です。バンド数は中学1年生から高校2年生までの5学年で、12バンドが活動しています。

活動日や練習場所、活動内容など、
普段の様子を教えてください。

重富:

普段は校内にある音楽室で活動しています。活動日は土曜日を除く毎日で、バンド単位でシフト表にスケジュールを割り当て、音楽室を使用しています。

夏と秋の大会以外では、
どのような演奏の機会がありますか?

重富:

毎年4月に新入生対象の学内ライブを行っているほか、学園祭など、外部の方に演奏を披露する前にも学内ライブを行い、演奏技術やパフォーマンスの向上を図っています。学内ライブの開催数は年に5回程度です。それから、本校主催の合同ライブを年に1度、開催しているほか、他校さん主催の合同ライブにも年に3回ほど参加しています。

部員数の多い部活動だと思いますが、
苦労されている点を教えてください。

重富:

本校では、音を出して練習できる場所が2つの音楽室しかありません。そこを軽音楽部と吹奏楽部、合唱部という3つの音楽系部活動で交代で使用しているので、どうしてもバンドごとの練習回数が少なくなってしまいます。できれば、「合わせ」の練習を週に3回はやりたいのですが、どうしてもそれが叶わないことがあるので、その点に苦労しています。

TD-1DMKの第一印象を教えてください。

重富:

本校では、ローランドのTD-4KPを2台所有しているのですが、今回のTD-1DMKはスネアはもちろん、タムもメッシュになっているところが良いと思いました。TD-4KPはタムの打面がゴムパッドなので、ヘッドを叩いた時の「返り」をあまり意識することができないのですが、このTD-1DMKは打面がメッシュなので、スティックの自然な跳ね返りを感じることができ、叩きやすいと感じました。
それから、細かい部分で言うと、TD-1DMKは本体両側のパイプが内側に少しカーブしている点が非常に良いと思いました。現在、本校で使用しているモデルはストレートなパイプのため、一度、収納してしまうと、本体の脚をどちら側に開けば良いのかで迷ってしまうことがあります。その点、TD-1DMKは「パイプを内側に向けて広げれば良いよ」という風に説明できるので、収納した後に再度、組み立てる際もわかりやすいと思いました。

今回のTD-1DMKでは、
どんな使い方をされましたか?

重富:

主にバンド練習で使用しました。1週間のうち、音楽室を使うことができる日が限られているので、希望するバンドを中心にデジタル・ミキサーと組み合わせる形で、普通教室でのバンド練習時に使いました。

その結果、いかがでしたか? 
良かった点も教えてください。

重富:

「静かに練習ができる」という点が一番大きかったです。バンド演奏をする際、なかなか音量を制御することができないのがドラムだと思いますが、電子ドラムはヘッドフォンで演奏することができます。練習用のギター・アンプやベース・アンプ、キーボードにはヘッドフォン端子が付いていますが、アコースティック・ドラムでは、そうもいきません。電子ドラムはヘッドフォンが使えることから、その最大の恩恵を受けることができました。

実際にTD-1DMKを使っていただいて、
「ここが便利!」という点を教えてください。

重富:

先ほどと重複する部分もありますが、打面がメッシュになっているので、ゴムパッドのモデルよりも打感がリアルで、違和感なく叩くことができました。
それから、セッティングが簡単で、脚をどちら側に開けば良いのかもわかりやすいので、準備に手間取ることもありませんでした。
 
細かいところでは、他の電子ドラムよりも音量が大きいように感じました。これまでの電子ドラムはボリュームを最大にしても音量が小さかったり、少し物足りないと感じることが多かったのですが、TD-1DMKはヘッドフォンを直接つないだ場合でも、ミキサーに接続した場合でも、音量に比較的余裕があり、アンサンブルの中でも埋もれることがありませんでした。

顧問の先生が考える「電子ドラム」の
利点はどこにあると思いますか?

重富:

アコースティック・ドラムは防音設備のあるところでないと叩けませんが、電子ドラムは周囲への音量を気にすることなく、普通教室でも叩くことができます。ですので、やる気のあるバンドやドラム担当の部員にどんどん貸し出せるところが良いと思います。

まだ電子ドラムを試したことがない顧問の先生に向けて、
メッセージをお願いします。

重富:

軽音楽部は音の出る部活動ですので、音量の観点から、どうしても周囲に配慮しなくてはいけないシチュエーションがあると思います。その点、ドラムに関して言うと、電子ドラムはヘッドフォンで演奏ができるので、周囲への音量を気にすることなく、バンドの練習量を増やしたり、個人練習の時間を取ることができます。それから、安定したドラムがバンドの実力に直結するものですが、本体にはメトロノームを搭載したコーチモードやデモソングが多数収録されているので、楽しく個人練習に取り組むことが可能です。個人練習はもちろん、大きな音が出せない場所でもミキサーと組み合わせることで、アンサンブルの練習を行うことができるなど、電子ドラムはいろいろな用途で活用できると思います。
まだ本校では電子ドラムを使ったライブを開催したことはないのですが、例えば、中庭でのミニライブや近隣の施設での演奏会など、ちょっとした演奏時はミキサー側で音量を自在にコントロールすることができる点で、電子ドラムが重宝すると思います。さらに、ドラムはセッティングに時間がかかる楽器ですが、このTD-1DMKはハイハット・ペダル以外はすべてがスタンドに取り付けられているので、サッとステージに運び、セッティングをすることができます。こういった点も学校の現場では、ありがたいと思いました。

次に、ドラムを担当している
軽音楽部員の皆さんに話を伺いました。

軽音楽部は、どんな雰囲気の部活動ですか?

Aくん:

部員同士の仲が良く、とても居心地が良い部活動です。「先輩」と「後輩」という壁をあまり感じず、でも、上下関係はちゃんとわきまえているなど、楽しく活動しています。あと、コピー曲を練習している際、うまく叩けないところを気軽に先輩に相談できるなど、雰囲気の良い部活動だと思います。

Bくん:

バンドメンバーとオリジナル曲を作ったり、演奏会に向けて練習に取り組むなど、充実した活動ができています。練習時に先輩からいろいろと教えてもらったり、それぞれのバンドにアドバイスをし合うなど、他の部活動よりも先輩や後輩の距離が近いと思いますが、演奏会の本番はしっかりと臨むという、メリハリのある部活動です。

Dさん:

先輩がアドバイスをくれるので、すぐに改善することができるし、いつも気さくに話しかけてもらえるなど、良い雰囲気の部活動だと思います。

バンドで演奏する楽曲は、
どのように決めているのですか?

Cくん:

コピー曲の場合、演奏したい曲がある人がメンバーに打診をし、自分たちの技術力を考慮した上で、決定しています。バンドにもよりますが、月に1曲くらいのペースで新しい曲に取り組んでいます。

軽音楽部に所属していて、
良かったと感じるのはどんな時ですか?

Eくん:

「上級生同士」や「下級生同士」といった横のつながりだけでなく、「先輩」と「後輩」という縦のつながりを作ることができるのは、部活動ならではだと思います。あと、全校生徒の前で演奏した後に「ライブ、かっこ良かったよ!」と言ってもらえて、とても嬉しかったのを覚えています。

Fくん:

ライブに向けて、頑張って練習を積み重ねて、本番でしっかりと演奏できた時に達成感を感じられるので、その瞬間が一番楽しいです。難しい曲を何度も練習して、バンド全体で合わせることができた時に「軽音楽部に入部して良かった」と感じます。

Aくん:

自分たちのバンドで演奏するのもそうなのですが、他校さんと合同ライブを行ったり、コンテストの見学に行くなど、ライブを観る機会が多い部活動です。「ライブを観る」というのは、なかなか普段の生活ではできないことなので、そういうのが増えるのというのは、すごく貴重な体験ができる部活動だと思います。

Hさん:

今まで、私には打ち込めるものが特になかったのですが、軽音楽部に入部して、ドラムが自分の趣味になり、メンバーとの仲も良く、充実した活動ができているので、入部して良かったと思います。

TD-1DMKの第一印象と、
実際に叩いてみた感想を教えてください。

Gさん:

スネアだけでなく、タムもメッシュになっていたので、叩きやすかったです。「跳ね返りが良い」というのは聞いていたのですが、実際に叩いてみて、こんなに跳ね返りがあるとは思わず、リアルな打感に驚きました。

Bくん:

音色の変更やモードの切り替えを行う本体の操作性がシンプルで、使い方に迷うこともありませんでした。メッシュのパッドが叩きやすくて、スティックの跳ね返りを意識した練習を行うことができました。

Cくん:

これまで学校で使用していた電子ドラムは片付ける際にパーツを取り外したり、小さくまとめなくてはいけなかったのですが、TD-1DMKはパイプを内側に持ってくることでコンパクトにまとめることができ、そのままの状態で持ち運べるので、便利だと思いました。

Dさん:

リムショットをする曲を演奏することが多いのですが、TD-1DMKのスネアパッドはリムが付いているので、叩きやすかったです。座った際のタムやシンバルの距離がアコースティック・ドラムの場合と近くて、角度を細かく調整できるところが良かったです。

本体に搭載されている「コーチモード」はどうでしたか?

Eさん:

練習している楽曲のテンポを設定することで、自分が速くなっているのか、遅くなっているのかを確認することができるので、とても便利だと思いました。自分の実力を試すのに良かったと思います。

Bくん:

点数として結果が表示されるので、それがモチベーションのアップにつながり、「自分はどんなところが弱いのか」を考えることができるので、良いと思いました。

Fさん:

自分の中ではうまくできていたつもりだったのですが、コーチモードに挑戦したところ、テンポに対して安定していないことがわかりました。数字やメーターで視覚的に結果が表示されるので、自分の改善点がわかりやすく、便利な機能だと思いました。

電子ドラムを使って練習することで、
どんな力が身につくと思いますか?

Gさん:

バンド数が多いので、1バンドあたりの練習時間を長く取ることができないのですが、電子ドラムがあれば、空いている時間にちょこちょこと個人練習に取り組めるので、たくさん練習をすれば、その分だけドラムを叩く感覚や耳が育つと思います。

Hさん:

アコースティック・ドラムが1台しかないので、電子ドラムがあれば、練習できるバンドが2倍に増えて、練習時間をたくさん確保することができます。あと、ドラムはバスドラムやフロアタム、スタンド類など、倉庫から楽器を1つずつ運び出さなくてはならず、準備が大変なのですが、電子ドラムは1つにまとまっているので、ちょっとした時間でもサッと準備をして、気軽に練習できる点が便利だと思います。

Aくん:

アコースティック・ドラムは音量の問題から、どこででも叩けるわけにはいきませんが、電子ドラムならヘッドフォンで静かに演奏ができるので、これまで以上に、気軽に練習に取り組めると思います。あと、スネアの速いロールやダブルキックなどの細かい部分はハイハットやシンバルの音でかき消されて、ちゃんと叩けているのかが曖昧な部分があったのですが、電子ドラムはヘッドフォンからちゃんと音が聴こえるので、ごまかしができず、それが演奏技術の向上につながると感じました。

Bくん:

電子ドラムのヘッドはアコースティック・ドラムよりも打面が小さめなので、かえってテンポの速い楽曲でも、正確に打面の中心を叩く力を養えると思います。

今後、軽音楽部をどんな
部活動にしていきたいかを教えてください。

Eさん:

今の雰囲気がとても良いと感じているので、そこを大切にしつつ、やる時は全力で取り組む部活動にしていきたいです。

Gさん:

バンド同士でアドバイスを出し合うことができているので、これからもお互いを尊重し、切磋琢磨していけるような雰囲気を大切にしていきたいです。

Dさん:

個人でも、バンドでも、具体的な目標を立てることで「目標を達成するためには、どうすれば良いか?」ということを考えられると思うので、目的意識を持って活動していきたいです。

ありがとうございました。

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