【ARTIST】テクノ・ミュージシャン 星優太によるDJ-808分析 Vol.3

【第三回】テクノ・ミュージシャン=DJではない人 星優太がDJ-808を体感!第三回はDJ-808とRolandハードウェアを同期演奏して楽しむノウハウがぎっしり!

テクノ・ミュージシャン、星優太が
DJ-808を触ってみる

第三回
DJ-808の真骨頂、serato DJとRoland AIRAを完全同期する

みなさんこんにちは、星優太です。
最近ライブでMacを導入したのですが、これまではハードウェアオンリーで演奏してきたこともあって、慣れるまで大変ですね・・・。
やはりまだまだハード無くしては僕の活動は成立しなそうです。

で、今回はDJ-808と、人気のAIRAシリーズのハードウェアを接続して同期演奏するためのポイントです。僕のような人にとっては、ハードウェアとPCとの架け橋としてもいいのでは!?と思っています。しかも、やってみると・・・ハマります!!

まずは、どんなことができるのか?をご覧ください。※周囲の人からもSNS上でも「動画で見たい!」という要望をいただいたので、撮ってもらいました。

そこには、謎のUSB HOST端子が・・・

DJ-808の背面を見ると、そこにはUSB端子があります。
Mac/PCと接続する端子とは別に、あと2つ、USB HOSTの端子・・・これ、なんでしょう??

▲何に使うのか?という感じのUSB HOST端子

DJ-808は、USBで接続したハードウェアすらも完全同期して演奏することができます。AIRA LINKという名称でスタートしたこの規格、今ではRoland BoutiqueやJD-Xシリーズ、JUNO-DSやFAなど、多くの現行モデルに対応しています。背面のUSB HOST端子は、このために使うのです。

▲DJ-808をコアにしたAIRA要塞セット!

おさらい:AIRA LINKとは?


http://blog.roland.jp/info/mx1-airalink

ちなみにDJ-808では「AIRA LINK」と大々的にうたっていないのは、AIRAシリーズ以外の機器も接続できるようになったから・・・だと思います。が、ここではAIRA LINKと呼ばせていただきます(笑)。

でも、やっぱり設定とか色々大変なんでしょ??

聞こえます聞こえます!!皆様の心の声が・・・!!しかし、ご安心を!DJ-808とAIRA LINK対応機器の設定はこんな感じで非常に簡単です。

USBケーブルを繋ぐ

まずはAIRA LINK対応機器とDJ-808とをUSBケーブルで接続します。USBケーブルは多くの対応機器で付属していませんので、別途お買い求めください!

▲ハード側はPCに接続する要領でOK

フロント・パネルのインプット設定を【USB】にする

ここ、忘れがちです!僕も撮影中に「あれ?ハードウェアの音が出ないぞ」と思ったらここでした(笑)。AIRA LINKで接続するハードウェアはDJ-808の「3ch」「4ch」に立ち上がります。両方にハードウェアを接続してもよし、片方だけにして3chはserato DJのために使ってもよし!なのです。

ちなみにこのスイッチは以下のように使い分けます。

PC:serato DJからの音声

LINE:DJ-808背面のLINE INPUTに挿した機器の音声

USB:AIRA LINK対応機器

▲忘れがちな設定!3/4chのスイッチを【USB】に!

DJ-808のGAINつまみやフェーダーで音量を調整する

ここまでくると、ハードウェアであることを意識することなく扱えると思います。GAINつまみを上げていってメーターが振れたときには思わず「やった!」と思うことでしょう!!

▲ハードの音を出してDJ-808側の音量調整

で、どうやって同期演奏するの?

意外と難しいのは、このUSBで接続したハードウェアをどうやってserato DJと同期演奏させるのか?ということ。僕もここでつまずきました・・・。Serato DJの楽曲をスタートしても、USB接続したハードウェアはスタートしないんです(泣)。

USB接続した機器は、前回紹介したTR-SのSTART/STOPに同期する形になっています。TR-Sとserato DJがしっかり同期できていれば問題ないわけですね。もちろん、 SHIFT+STARTでタイミングを計ってのリトリガーも可能。元々TR-8などを使っていた僕は、Serato DJの再生と同期するよりこちらの方が管理しやすかったです(逆の場合もあると思いますが・・・)。

▲TR-SのSTARTボタンで、USB接続した機器も同時に再生開始!

同期だけじゃない、すごいぞAIRA LINK!

DJ-808では、USBケーブルで接続した機器にエフェクトを掛けることもできます。・・・と聞くと「おい星!別に普通だろ!」と思われがちなのですが、このエフェクトとは「DJ-808本体に搭載したエフェクト」だけでなく「PC上に存在するserato DJ内のエフェクト」も、なのです。USB接続したハードウェアに、ソフト上のエフェクトを掛けてコントローラに戻し、それを出力しているわけです。Serato DJには豊富な演奏用エフェクトが並んでいますので、ハードだけで演奏するより表現の幅が広がりますね。

▲PC上のエフェクトをハードウェアに使用することも可能!

USBケーブル一本で「音声(LR)」「同期信号」をやり取りできるAIRA LINK。MX-1でも導入されていたこの規格は、PC上のDJソフトウェアとも同期が可能になったDJ-808でさらに開花したといえるでしょう。自分の好きな楽曲と、好きなハードウェアを簡単に同期演奏できるので、全国の楽器店で是非試してみてくださいね。

次回はAIRAシリーズと双璧をなす人気シリーズ、Roland BoutiqueとDJ-808を同期演奏してみます。お楽しみに!

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