MJC Ironworks Artist Impression #01 シノダ(ヒトリエ)

2015年に米国ペンシルベニア州で設立されたギター/ベース弦ブランドの“MJC Ironworks”。他社にはない機能性を実現した弦製品の開発に取り組んでいる同社のエレキ・ギター弦「MJC Electric Guitar Strings」をヒトリエのギター&ボーカル”シノダ”が試奏。彼が感じたインプレッションとは。

MJC Ironworks

Artist Impression

#01

[ヒトリエ]シノダ

Dean Markleyで弦製品のプロモーションに長期間携わってきたMike Connollyによって、2015年に設立されたギター/ベース弦ブランドの“MJC Ironworks”。弦の表面に分子レベルの膜を張ることで、高い演奏性とピュアサウンドを実現する気化性防錆剤“RN PROTECTS”を採用。金属弦の特性を損なうことなく防錆を実現する“MJC Ironworks”を、ヒトリエのギター&ボーカル“シノダ”が試奏。長年、コーディング弦を愛用してきた彼が感じた新鮮なインプレッションとは。

実現性が高いというか、弾きたいフレーズがいつも以上に弾ける

“こう弾きたい”というニュアンスに対する
レスポンスの解像度の高さを感じました

まずは、弦の張り替えをしましょう。

シノダ

いやぁ、弦の試奏ってえげつない企画ですよ。僕はもうずっと.010-.046のコーティング弦を使っています。前提として、弦を張り替えるのがだるいと(笑)。ライブとかレコーディングが続くと、コーティング弦を一発張っておけばいいんじゃね?みたいな。そういうものぐさな人間です。基本的にずっと同じコーディング弦を使ってきたので、その弦の耳になっていると思います。これで違いがわからなかったら、私はもうただのボンクラ野郎です(笑)。メンバーのイガラシ(Ba)にも言われましたよ。“お前、その取材ハードル高すぎない?”って(笑)。僕は何の基準で選ばれたんですか? “僕みたいなボンクラでもわかる”という話だったらわかりますけど。

そんなことはないです(笑)。

シノダ

何かドキドキしますね。お、入れ物が缶っていうのがいいですね。ピック入れにも良さそう。

違うブランドのコーティング弦を使うのはどのくらいぶりですか?

シノダ

もはやわからないですね。だいぶ久しぶりになるんじゃないかな。

ギターを始めたての頃は?

シノダ

何を張っていたのかな…。ただ、昔はフェンダーのMustangを長い間弾いていた頃があって、その時は6弦が太いヘヴィボトムをずっと使っていました。あとは、普通に.010-.046とか.049あたりを弾いていた気がします。

まずはいろいろな弦を試してみようと?

シノダ

というよりは、ギターのことがよくわからなかったので、“とりあえずロングセラーの物がいいんじゃないかな”と。手汗をよくかくので、弦の劣化も早いんですよね。

コーティング弦だと長く使えますよね。

シノダ

その信頼性はありますよね。普通の弦とは劣化のスピードがやはり違うので。

ライブごとに張り替える方もいらっしゃいますよね。

シノダ

そうですね。ライブが連日続く時とか不安な時は、いちいち張り替えていた時期もありました。その時期が長いかもしれない。やっぱり僕が使っているJazzmasterはテンション(弦の張力)が低いので。

なるほど、だからゲージも太めにして。

シノダ

そこでテンションを稼いでいたんですけど、ギター&ボーカルをやるようになってからは.010ですね。もしかしたら.011に戻すかもしれない。

 

さて、弦を張り替えていただきましたが、ゲージは今使っているものと同じ.010-.046です。

シノダ

うん。やっぱり何でしょうね、張りたてだからかフレッシュな音がするなと。でもそれって要はどんな弦を張っても一緒ですから(笑)、ここからいかにしてMJCのポテンシャルが見えてくるかっていう話ですよね。ただ、僕が使っていたコーティング弦と比べると、確かに“コーティング感”はないですね。

缶の中のスポンジに防錆剤を浸しているので、パッケージ内に防錆の効果が充満しています。どうしても袋だと防錆剤が抜けてしまうので、そういう理由もあって缶を使用しているんです。あと、薄い膜の防錆を塗っているので、ピュアな弦と同じようなテイストで使えるのがMJCの魅力です。

シノダ

なるほど。すでに防錆効果がしっかりと効いているんですね。目安としてはどのくらい防錆効果は持つんですか?

頻繁に使っても3~4週間は持ちます。

シノダ

けっこう持ちますね。そもそも、弦を新たに発売するのはなかなかのチャレンジですよね。定番と言われているものがあるわけですから。

“コーティング感”についてはいかがでしたか?

シノダ

率直な話をしていいですか?

どうぞどうぞ。

シノダ

弾きやすいっていうのがひとつ。それがなぜなのかはわかりませんが、弾きたいニュアンスにすごくついてくる感じがしました。

“弾きやすい”というのは具体的に言うと?

シノダ

すごくミクロな話なのですが、“こう弾きたい”というニュアンスに対するレスポンスの解像度の高さというか、伝達率の高さを不思議と感じましたね。(試奏しながら)例えばこういうパワーコードだったり、2本の弦を一気にガッ!と弾いた時のレスポンスが、自分が弾きたいイメージ通りと言いますか。音の立ち上がりがすごく早い感じがする。弾きたいフレーズのレスポンスが生音の段階で返ってくるから、すごく弾いていて気持ちいいですね。

 

もしかして僕が出したかった音って
こういうことなのかな

では、アンプにつないで弾いてみましょう。

シノダ

イコライザーはほぼフラットです。うん、やっぱり弾いてて気持ち良さがすごくある。フィジカルについてくる感じと言いますか。実現性が高いと言いますか、弾きたいフレーズがいつも以上に弾ける感じがします。それが果たして今の僕のテンションの問題なのか、弦の影響なのか…。

弦の影響ということに(笑)。

シノダ

したいですね、これは(笑)。でも何だろうな、新品の弦を張ったばかりのちょっと緊張した感じはないですね。

コーティング弦だと、巻き弦のジャリッとした感じが出にくかったりしますよね。

シノダ

そこに関してMJCは圧倒的に出ますね。5・6弦のパワーコードの巻き弦のニュアンスは、“もしかして僕が出したかった音ってこういうことなのかな?”みたいな。それはすごく普段以上に出ている感じがします。

カッティングを弾く際の弦の引っ掛かりはどうですか?

シノダ

確かにそれがないのかな。すごくスムーズに右手が通る感じと言いますか。“弾きやすい”っていうのはそういうことなのかもしれない。アップピッキングの時にスッと通る感じ。スパーン!て抜けますね、確かに。Jazzmasterって、6弦まとめて均一に音を出すのが難しいギターだと思っていて。そこを右手で何とか気合いでねじ伏せている感じなんですけど、音のまとまりや一体感がすごくありますね。Jazzmasterでこれだったら、StratocasterやTelecasterで弾いたらすげぇいいんじゃないかな。とにかく弾きやすさは抜群ですね。ストレスがないです。手グセのフレーズを弾けば弾くほどわかるというか。

違いがよりわかりますよね。

シノダ

こういう手グセのフレーズを弾いて自分の状態を確かめるんですけど、めちゃくちゃ気持ち良く弾けるから、要はそういうことなのかなと。

シノダさん的にMJCはアリですか?

シノダ

全然アリじゃないですか。これで3~4週間持つわけでしょ。これだったら、“レコーディングだったらどうなるのかな?”って興味が湧いてきますね。弦って、レコーディングにおいて“ピンキリ”の扱いを受けるというか。すごく重視されるものであり軽視されるものでもある。僕はわりと軽視する側の人間と言いますか(笑)。“長持ちしたほうがそりゃいいだろう”みたいな。ただこの弦に関しては、演奏性の高さが感じられますから試してみたいですね。あとは、ライブだったり現場ですよね。とにかく今はバッキングすることが増えましたから、問題なくパパッと弾けたら“自分は強化人間にでもなったのかな?”と思うかもしれない(笑)。立ち上がりの早さは、この弦のポテンシャルかもしれませんね。

MJC Electric Guitar Strings

ピュアサウンドと防錆を両立したエレキギター弦
ピュアサウンドと防錆を両立。気化性防錆剤RN PROTECTSにより限りなく薄い防錆膜を形成、金属弦の音響特性を変えることなく防錆を実現したエレキギター弦です。

PROFILE

ヒトリエ

2012年、wowaka(Vo,Gt)を中心にヒトリエとして活動を開始。2014年、シングル「センスレス・ワンダー」でメジャーデビュー。2019年4月にwowakaが急逝。同年9月よりシノダ(Vo,Gt)がボーカルを務め、イガラシ(Ba)、ゆーまお(Dr)の3人体制でライブ活動を中心に始動。2021年2月には新体制初のアルバム『REAMP』をリリース。
http://www.hitorie.jp

RELEASE

NEW SINGLE
3分29秒

アーティスト盤(完全限定⽣産盤)】(CD+BD)¥5,500+税
【アニメ盤(期間限定⽣産盤)】(CD+BD)¥1,800+税
非日常レコーズ / Sony Music Associated Records
2021年6月2日リリース

COMMENT

シノダ 「TVアニメ『86―エイティシックス―』のOPのお話をいただいたのが去年の2月。実はアルバム『REAMP』を作る前の話で、ヒトリエが3人体制になって初めて作った曲がこの『3分29秒』でした。3人になって初めて録音した作品の長さが“3分29秒”だったので、これがすべてだなって、その長さをそのままタイトルにしました。主人公たちは覆りようのない状況というか、とんでもない現実に向き合わされている奴らで。“とんでもない状況”は俺らにも身に覚えがあると言いますか、そういった部分をシンクロさせて出てきた曲です。『86―エイティシックス―』という作品に触れて、ストレートにその世界に寄り添ったというか、インスピレーションでまるで一筆書きのように曲も歌詞も出てきました。そのスピード感を信用すると言いますか。この機会がなかったら、3人体制で曲を作ろうというモードにいつなれていたのか?とも思うので、そういった意味では本当にエンジンのようなものをふかすきっかけになったと思いますし、作品にも感謝しています。
 これまでうちのバンドにはギターの鬼監督がいましたので、そこから解き放たれた感じというか、極力ギターは弾かないでやろうと(笑)。どこまでギターを省略できるか。省略しつつ、かつそういう印象を与えない音の配置を考えました。リフのタイプもこれまでのヒトリエとは違うというか、ギター1本で作るというよりも、アレンジとかキメで印象的なフレーズを作ることに舵を切ったような気がします」

LIVE

ヒトリエ Amplified Tour 2021

6⽉8⽇(火)仙台Rensa
6⽉9⽇(水)仙台Rensa
6⽉15⽇(火)新潟CLUB RIVERST
6⽉16⽇(水)新潟CLUB RIVERST
6⽉30⽇(水)Zepp Diver City
7⽉1⽇(木)Zepp Diver City
7⽉6⽇(火)⼼斎橋BIGCAT
7⽉7⽇(水)⼼斎橋BIGCAT


この記事をシェアする
Recommend 関連記事