【SUPPORT】アナログ・シンセ攻略への旅路♪ ~ 基本的な用語と役割 ~

アナログ・シンセの“音作り”において、決して欠かすことのできない基本的な用語や役割をご紹介いたします!!

Roland BLOG -SUPPORT CATEGORY-

こんにちは。ローランドお客様相談センターの WEB担当がお送りするローランド・ブログ「サポートカテゴリー」です。
今回は、シンセサイザーの“音作り”において、決して欠かすことのできない基本的な用語や役割をご紹介いたします!!
過去にも mc Club などのコンテンツで紹介していますが、改めてお局がお届けしますので、ぜひご覧ください。

お局の秘密 Part 5:時には厳しく、時には優しく、絶妙な指導の裏には沢山の愛と物語があった。(ローランドお客様相談センター調べ)


~ アナログ・シンセの基本的な用語と役割 ~

「アナログ・シンセ」…懐かしい響き。つまみがいっぱい付いていて、1 から音を作り出すことができるから、こだわり者にはたまらない製品。少しのことで音が変化するから、無限に音が作り出せちゃう気がするわよね。でも、いざ音を作ろうと思っても、どんなパラメーターをどう動かしたらいいのか、よく分からない…

お客様相談センターにも、「こんな音にするにはどうしたらいい?」といった音作りに関するお問い合わせをいただくことがあるわ。
でも、音作りには決まりがなく、好みの音も人によって様々だから、ご自身で色々なパラメーターを少しずつ動かしながら、自分の感覚で気持ちがいいと思えるような音に調整する必要があるの。

と言っても、どうしたらいいの…?

検索エンジンで検索してみると、「VCO」や「LFO」など様々な用語が出てくるけど、どんな役割をしているのか理解していないから使いこなせない。
そこで、今回は社内のシンセヲタク(バリバリの遠州弁)に協力してもらいながら、シンセサイザーでよく使われる基本的なパラメーターとその役割について、遠州弁交じりで紹介するわよ。

■ 音創りの基本

まずは、音創りに欠かせない 3 大要素「オシレーター」「フィルター」「アンプ」について、今回は彫刻に例えて説明してもらうわよ!!

・オシレーター:素材を選ぶ

彫刻で言うなら、大理石、木、石膏、プラスチックの中から 1 つ選んでくとこだでね。(選ぶところです)

・フィルター:削って彫刻にする

素材だったかたまりが、弥勒菩薩像とか、ミロのヴィーナスとかになることだに。(なることです)

・アンプ:像の大きさを決める

彫刻なら一度掘ってしまうと大きさを変えることなんてできん(できない)けど、シンセなら音量の大きさを後からでも自由に変えられるもんでね。(変えられます)

■ 各セクションの説明

1. VCO

VCO の「O」はオシレーター(Oscillator)の O。ここで音の素材になる波形を選ぶだよ。これを「音源波形」と呼ぶでね。(呼びます)

・のこぎり波:ストリングスやブラスなどに向いている
・矩形波:木管楽器に向いてる、クラリネットなどの真似が代表的
・パルス波:チャルメラのラッパなどに向いている
・三角波:オカリナみたいな、やさしい音に向いている
・サイン波:口笛とかに向いてる

同時に、基準のピッチを決めてくだよ。(決めていきます)32 フィートから、2 フィートまで可変できる仕様の機種が多いじゃんねー。(多いんですよ)

#お局の豆知識 1:
「フィート」という単位は、パイプオルガンのパイプの長さをヤードポンド法の feet で表したところに始まるのよ!!

2.VCF

VCF の「F」はフィルターの F。ここで、音源波形から倍音を削ってくもんで(削っていくため)、彫刻をつくるようなことをやってくだよ。(していきます)

・★倍音って何?

#お局の豆知識 2:
ピアノの真ん中の「ド」の 1 鍵だけを、ぽーん♪ と叩くと、確かにドの音が鳴るわよね。実はその中には、上のソの音や、オクターヴ上のドの音など、さまざまな音が同時に鳴っていて、複雑な和音になっているのよ。
でもそれが和音に聞こえないのは、真ん中の「ド」以外の音が和音とまで知覚できないくらい小さい音量だから、音色の一部として知覚されてるの。だから、このときの「上のソ」や「オクターヴ上のド」などの音を「倍音」と呼んでるのよね。
アコースティックピアノがあれば、ちょっと特殊な演奏方法を使うことで、簡単に倍音のみを抜き出して聴くこともできるのよ!! すごく澄んだ、きれいな音よ♪ 私とは真逆ってことね。

で、どんな倍音が、どんな音量で含まれるかによって、音色が決まるわけ。
倍音の音量が大きすぎると、各倍音が自己主張しはじめて、ただの和音になる。そうね、これがワタシ。

フィルターは、その名の通り、倍音を削るためのフィルターだに。(です)

・Low Pass Filter:低い倍音(低次倍音)のみを通すフィルター
・High Pass Filter:高い倍音(高次倍音)のみを通すフィルター

とか、いろんな種類があるだよ。(あります)

・Cutoff Frequency:どこまで倍音を削るかを調節

・Resonance:一部の倍音を強調することで、音色にクセをつける

#びよんびよんしたシンベなど出来るから試してみて。ワタシのようにひとクセ欲しい人にはお勧めね。

だもんで(そのため)、ノミとハンマーで削るか、彫刻刀で削るか道具の種類を選んで、どこから削っていくかとか、どこまで削るかみたいなことをやってくもんで、まさに彫刻みたいだら♪(彫刻みたいでしょ)

#ノミとハンマーとで要らない部分を削って彫刻にする。同様にフィルターで要らない倍音を削って音色にする、ってことね。

3.VCA

はい、お察しの通り、VCA の「A」はアンプ(Amp)の A だでね。(です)
音の大きさを決めるところだけど、なんかあるけ?(決めるところですが、何か?)

4.LFO

シンセサイザーではよく聞くワードだら? 音を周期的に変えてくもんで、揺れて聞こえるだよ。(聞こえるんです)
#揺さぶる!?ワタシの心も揺さぶってほしいくらいだわ。

VCOLFO をかけると、ピッチが周期的に揺れて、ヴィブラートになるだよ。

VCFLFO をかけると、普通はカットオフがゆれて、周期的に口を開けたりすぼめたり、ってゆー(っていう)効果が生まれるだよ。

VCALFO をかけると、音量が周期的に揺れて、トレモロになるだよ。

5.EG:Envelope Generator

音を出し始めてから、どうやって変化していくか決めれるやつだに。(決めることができるものです)アンプとかに掛けて音の鳴り方を決めてくじゃんね。(決定します)

・アタック:打鍵した後ゆっくりフェードインするとか、オルガンみたく打鍵したとたんにガーンと鳴るとかを決めるだよ。

・ディケイ:ピアノみたいに、鍵盤を押さえ続けてもだんだん音量が小さくなる減衰音において、減衰する時間を決めるだよ。

・サステイン:ストリングスみたく鍵盤を押さえ続けている間ずーっと音が鳴り続ける持続音にするとか、ピアノみたいな減衰音にするとかを決めるだよ。

・リリース:離鍵した後ゆっくりフェードアウトするとか、オルガンみたいに離鍵したとたんに、すぱっと鳴り止むとかを決めるだよ。

がんこ喋った(すごく話した)けど、まだまだあるに? このまま続けるけ?(続けますか)

#今回はこのくらいにしとくわ。少しでも参考になったら嬉しいんですけど。。。


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