【プロ直伝!】
Roland FA-06 FA-07 FA-08で学ぶ、
一歩進んだキーボード演奏
実践編 ~FA-06 FA-07 FA-08のポテンシャルを引き出してみた~
第六回 実践編
~FAのポテンシャルを引き出してみた~
其の壱
前回まで講師を務めてもらった上野紘史さんからバトンタッチ。今度はHoneyWorksのサポートでもお馴染みのcakeさんにFA-06を使って抜き打ちで演奏してもらい、その”オイシイ”ポイントを解説してもらいました。
※ビデオのポジションも記載しているので、映像と共にお楽しみください。
FAならではの、生々しいアコースティック・ギター
youtube time seconds 00:03
冒頭のアコースティック・ギターはSuperNATURALのサウンドを使用。Tone EditでStrumをオンにしており、和音で鳴らした時に音がバラけてギターらしさが出るようにしています。隠し味としてMFXでショート・ディレイを使いダブリング効果も行っています。イヤホンで聴くとその効果がわかりますね。
即戦力になるドラム・キット
youtube time seconds 00:19
次に録音しているドラムはFAのプリセット音色New UK Kit 1。音抜けが良く、スネアが元々クラップも一緒に鳴るようになっているので、とても存在感のある音色でトラック・メイクにも最適です。
隠し味満載のシンセ・ベース
youtube time seconds 00:35
シンセ・ベースは、打鍵の強弱によりフィルターが開閉されるような音色を作りました。演奏はダンス・ビートによくある裏アクセントを表現しています。単音しか鳴らないモノフォニックなのを上手く活かし、サステインペダルを踏みっぱなしで演奏をしています。
存在感抜群のストリングス
youtube time seconds 00:51
ストリングス音色もSuperNATURALになっており、いくつか奏法があるうち今回は歯切れの良いStaccatoにして演奏をしています。
リアルタイムに変化させるシーケンス・フレーズ
youtube time seconds 01:07
次に登場するアルペジエーターを使ったシンセは、弾いた音をHOLDして”両手”でCUTOFF / RESONANCEを使いリアルタイムに音色を変化させています。この音色はSuperNATURALシンセ・エンジンによるものなので、フィルターが気持ちよく動きますね。
FAならではの機能、強力なサンプラー
youtube time seconds 01:15
PADはサンプラー・モードにしてVOCALネタを鳴らしています。FAならPCにある音声素材を簡単にインポートできますし、起動毎に読み込み時間が発生することもないので、ストレスフリー!もちろん、ビデオのようにPADの演奏はシーケンサーにも記録できちゃいます。
アンサンブルに映える、特別なピアノ
youtube time seconds 01:31
3オクターブの音域をレイヤーしたピアノ音色です。和音を弾いてもメロディを単音で弾いてもとにかく存在感があります。FAでは様々なタイプのピアノ音色が収録されているので、演奏する曲に合わせて選んだり作り替えたりするのもいいですね。
パート・ミュートとエフェクターでDJ的なパフォーマンス
youtube time seconds 01:46
後半には楽曲全体に使えるエフェクター=TFXを使いました。今回採用した「Filter + Drive」はまるで自分がDJになったかのような気分にさせてくれるエフェクターで、プレイヤーもアガりますね。
最後にPADをミュート・モードにして、リズムやベースをミュート(消音)。演奏や楽曲の再生を止めることなく、任意のパートをソロ / ミュートすることができるのは面白いところです。
エフェクターやパートの抜き差しで展開を付け、聴き手を飽きさせない工夫もFAなら容易ですね。
収録中、数々の”唐突な無茶振り”にも笑顔で応えてくれたcakeさん。FA-06一台でここまでの演奏ができるのか!!という素敵なビデオに仕上がりました。
FAは「音色を選んで弾く」というキーボードの基本は押さえつつ、さらに楽しめる機能がたくさん詰まっているのです。
cake(HoneyWorks)
幼少より電子オルガンを習い、6才から作曲を始める。ゲーム音楽、アニメ・ソング、ジャズ・フュージョンを好み、尚美ミュージックカレッジにてDTM、シンセサイザーのノウハウを習得。ピアノ・音楽理論を篠田元一氏に師事。ライヴ・サポート、レコーディング参加、楽曲提供の他、日本を代表するクリエイター集団「HoneyWorks」のキーボーディストとしても活躍中。