【ARTIST】テクノ・ミュージシャン 星優太によるDJ-808分析 Vol.1

【第一回】テクノ・ミュージシャン=DJではない人 星優太がDJ-808を体感!第一回はDJ-808とは何か!?を紐解きます。

テクノ・ミュージシャン、星優太が
DJ-808を触ってみる

第一回
DJ-808とは一体なんなのか?

みなさんこんにちは、星優太です。
僕は普段、WOZNIAK、TESTAV、DALLJUB STEP CLUBといった数々のプロジェクトを同時進行しています。特にTESTAVではAIRAシリーズなどを使う、いわゆる「Live Set」で演奏することが多いです。

そんな僕に、Rolandさんから「DJ-808を触って連載記事を書いてくれ!」というオファーが・・・。ぶっちゃけ「これメールの送信ミスじゃね?」と思いました。だって僕、PCを使ったDJ、やりませんから。しかしいざDJ-808を触ってみると、その考えこそが間違いだと気づきました。

僕のように、Rolandのシンセやリズムマシンには興味があるけど、DJコントローラ、というかDJにはあまり興味ない・・・という方は多いと思うのです。しかしこのDJ-808、純粋な「DJ」以外の人、かつAIRAをはじめ、Roland製品をお持ちの人も楽しめるポイントが多く潜んでいました!

DJ-808を使って何ができるか?という点を、僕自身がRolandで聞いてきたことも交えながら紹介していきましょう。

DJ-808とは?

DJ-808は、PCを使ったDJプレイができるコントローラ。専用のソフトウェア「Serato DJ」もバンドリングされています。

DJ-808でなにができる?は、こちらをご覧ください。

▲内容は英語のみとなってますが分かりやすい動画なので、ご覧下さい。

▲内容は英語のみとなってますが分かりやすい動画なので、ご覧下さい。

ビデオの内容をザッと書き出してみると・・・

PC (Serato DJ) 上のオーディオ・ファイル=楽曲を再生する

スクラッチなどのDJプレイを行う

Padを使って再生ポイント/方法を変えたり、サンプルやドラム音色を演奏する

Serato DJ or DJ-808本体に搭載のエフェクトを操作する

TR-Sによるリズムマシン演奏

VTによるボイス・パフォーマンス

AIRA / Roland BoutiqueなどのハードウェアをSyncさせる

という感じになると思います。できること、多いっすね(笑)。

このビデオでDJ-808に関心を持った僕が、Rolandで実際に聞いたことも交えつつ、じっくりと紹介していきます。

Serato × Rolandの意味

驚いたのは、DJソフトウェアを作っているメーカー「Serato」と、ハードウェアを作り続けて40数年の「Roland」がタッグを組んだこと。単に「Serato DJで使えるコントローラを作った」というわけではなく、それぞれの得意分野を活かすことで、できることの幅を広げているというのです。実際触ってみるとわかりますが、それぞれが互いの持ち味をうまい具合に引き出しているというのもポイントです。

たとえば、Serato DJの最大の特徴はそのイージー・オペレーション。恐らくほとんどの人がマニュアルを読むことなくすぐにDJプレイを始められるかと思います。僕も実際やってみて「本当に簡単だ!」と思ったくらいです。また、Serato DJに搭載のエフェクター、楽曲制作をしている人であれば一度は聞いたことがあるであろう「iZotope」によるもの!キレの良いフィルターなどはDJプレイには必要不可欠でしょう。

一方、Rolandが作ったコントローラ部も、そのSerato DJの特徴を活かすべく設計されています。その一例が、先ほどのビデオの4:00あたりのシーン。

▲内容は英語のみとなってますが分かりやすい動画なので、ご覧下さい。

DJ-808に搭載されたチャンネルFXは、掛けたいエフェクトのタイプを選択してノブを回すだけ。前述のiZotope製エフェクトも、エフェクト・ボタンを「ON」にしてノブを回すだけ。どちらも実に簡単に行うことができます。Serato DJ / DJ-808、それぞれのエフェクトを「ソフト?ハード?」と意識することなく直感的に掛けることができます。特にチャンネルFXは”咄嗟”の際にもスッと出せる秘密兵器のようなものかも。

でも、設定難しいんでしょ?

この手のコントローラで不安なのが「設定が大変そう」ということでしょう。基本的にはSerato DJ (ソフトウェア) 、USBドライバが正しくインストールされていれば、USBケーブルを接続するだけですぐに楽しむことができます。これはUSBオーディオ・インターフェースを多く世に出しているRolandならではの安心感ですね。オーディオ・インターフェースといえば、このDJ-808、かなり「出音」が良いです。

で、恐らく一番つまずくのは「インストール」かもしれません。しかしここはちゃんとビデオで紹介してくれているので安心ですね(僕もこれをみながらインストールしました)。

▲内容は英語のみとなってますが分かりやすい動画なので、ご覧下さい。

どうやら使い方マニュアルは今後も更新されていくようなので、期待できそうです。

という感じで、今回はDJ-808とは何なのか?どういうコンセプトで作られたのか?という点を綴ってみました。実際に動かしてみると、これは「DJのための”楽器”」のように感じました。かつてアナログのターンテーブルがスクラッチによって楽器になっていったような可能性すら感じます。

あ、楽器といえば、TR-S・・・気になりますよね?これは次回じっくり紹介しましょう。

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