土橋安騎夫曰く「個人的に非常に思い入れの強いバンド」というT.UTU with the BAND。レベッカと比較するとかなり遊び心を持ちながら演奏していた印象を受ける。どのパートも超一流のミュージシャンが担っていることもあり、復活を待ち望んでいたファンも非常に多く、ツアー・ファイナルでは再演を望むファンの姿もあった。何らかの形で、またこの最強メンバーによるライブを見てみたいものである。
22年ぶりに復活した伝説のバンド、
T.UTU with the BAND
土橋安騎夫 Equipment Report
photo by 伊藤睦美(mutsumi ito)
1992年、宇都宮隆を中心に結成された伝説のバンド、T.UTU with the BAND。TMNのボーカル 宇都宮隆とレベッカのキーボード 土橋安騎夫という組み合わせも当時大きな話題となった。そのT.UTU with the BANDが22年の時を経て復活、ベスト・アルバム発売に合わせ全国ツアーを行った。このファン待望のツアーを支えたRolandの最新モデルたちを紹介しよう。
photo by 伊藤睦美(mutsumi ito)
キーボード・ブース全景。セッティングは2015年のレベッカ再結成ライブを基本としつつ、今回のバンド編成 / サウンドに合わせて機種を再度選定している。尚、ドラムとキーボードはステージ後方にセッティング。当時のファンならグッと来る白基調もニクい演出だ。
2015年のレベッカ再結成ステージから引き続き正面にセッティング。アコースティック・ピアノ、当時の雰囲気を感じさせるポリフォニック・シンセ、そして倍音成分豊かなベルなど、高域に特長のある音色を中心に使用。
ライブMCでは土橋安騎夫がなんと”勝手に”自作したというツアーロゴステッカーの話が大ウケ。そのステッカーは、FA-08にしっかりと貼られていた。
新規導入された最新のPLUG-OUTシンセサイザー。鋸波、矩形波といった元の波形のキャラクターをしっかり感じられるリード・サウンドで使用。絶妙なフィルターの調整などにより、バンド内で抜群の存在感を演出。宇都宮隆のソロ・デビュー曲で、本公演でも冒頭に演奏された「Trouble In Heaven」では、土橋氏自らが原曲のアレンジを担当したこともあって、非常に印象に残るフレーズを奏でていた。
ハーモニック・バーを引っ張り気味にし、高域に特長を出したオルガン・サウンドで使用。下段にセッティングされたNord Stageは中域に特長を与えており、これらの使い分けも絶妙。※他界したキース・エマーソンへの追悼の意からか、要所に「ナットロッカー」や「展覧会の絵」のフレーズを奏でる姿も印象的だった。
ライブ中盤のアンプラグド風コーナーで使用。種子田健の奏でるベースと共に、宇都宮隆のボーカルをしっかりサポートした。
土橋安騎夫曰く「個人的に非常に思い入れの強いバンド」というT.UTU with the BAND。レベッカと比較するとかなり遊び心を持ちながら演奏していた印象を受ける。どのパートも超一流のミュージシャンが担っていることもあり、復活を待ち望んでいたファンも非常に多く、ツアー・ファイナルでは再演を望むファンの姿もあった。何らかの形で、またこの最強メンバーによるライブを見てみたいものである。
photo by 伊藤睦美(mutsumi ito)