ローランド・プロダクツが活躍している軽音楽部を紹介する「軽音日誌」。今回はローランドが協力した、技術講習会(主催:埼玉軽音楽連盟)の模様をレポートします。
バンドクリニック ~リズムを揃えるために~
バンドで合わせて演奏した時に、テンポが早くなったり、遅くなったり、或いはそもそも皆がバラバラだったり…。演奏中のリズムキープは、バンドが抱える共通の悩みの代表格ではないでしょうか?でもこれってドラムの責任?いえいえ、違います。実際はお互いに奏でたリズムを聴き合おうとした時に、音が耳に届くまでの時間差や、ちょっとした演奏ミスから生じる間など、小さな要因が重なってずれてしまうものなのです。
講習を担当してくださった上杉尚史先生から、一つの解決策を提示いただきました。
それはずばり、、、
『リズムをバンドメンバー全員で共有する』という感覚を持つこと!
その感覚を体験するべく、セミナー参加校のバンドに協力していただきました。普段は全員で音を奏でるところ、ドラム→ギター→ベース→キーボード→ボーカル→ドラム…とパート毎に1小節ずつ順番に練習パターンを演奏し、一定のリズムを保てるか試します。やはり不安定になってしまうリズムに対し、「まずは誰か(ドラム)に頼るのではなく、共通のリズムを一人一人が自分で刻むよう意識しましょう」と、次はメトロノームに合わせて演奏。当然のことながら、鳴り続けているメトロノームに合わせて演奏しているので、リズムがずれることはありません。
「全員が共通のリズムを共有することができれば、リズムはずれない!」と体感したところで、最後に実験(ちょっと意地悪な実験をしちゃいます)。パート毎に1小節ずつ演奏するのは変えませんが、最初鳴らしていたメトロノームを途中でミュートします。メトロノームが消えてから各パートを1周し、ミュートしていたメトロノームの音を戻した時にどの程度ずれているか?…人は機械とは違いますので、多少のずれは生じます。ただ、そのずれをいかに減らすか?メンバー同士でどのようにすり合わせるか?常に意識する大切さを感じることができました。
協力いただいたバンドの部員たちも、演奏の回数を重ねるごとにメンバー同士、演奏中のアイコンタクトなどを増やして「自分たちのリズム」を共有しようとする様子が伺えました。
バンドクリニック ~アドリブをやってみよう~
バンドクリニック後半はアドリブと、コードやキー(調)の基礎についてです。「アドリブ」と聞いただけで、拒否反応を示す人も少なくないと思います。「どうやったら弾けるのか?」「専門知識がないと弾けないんじゃない?」という疑問を解決するべく、上杉先生がコードとキーの基礎から丁寧に解説してくださりました。要点のみとなりますが、ご紹介いたします。
「それだけ?」と思いながらも、ぶっつけ本番で実演してくれた部員が、練習曲に合わせて見事なギターのアドリブを演奏すると、会場からも驚きの声が上がりました。(もしかしたら、一番驚いていたのは実演してくれた部員本人かもしれません 笑)
もちろん、毎回カッコいいアドリブを決めるためには、演奏パターンの引き出しを増やすことや、何より経験を積むことが大切です。しかし、もし何かあっても「最後の音は外さない」ということを理解していれば、アドリブに対する苦手意識はだいぶ払拭できるのではないでしょうか?
ボーカルセミナー
ボーカルのセミナーを担当してくださった、宮崎達也先生。ボーカリストが知っておきたい発声方法やステージングの基礎を教えてくださりました。また、参加した部員全員での声出し練習では、2人一組になり、VT-12のピッチ確認機能を使って、二声のハーモニーを練習しました。
本ブログでは、セミナーで宮崎先生が教えてくださった内容の中から、腹式呼吸のコツを一部ご紹介いたします。
人が一日平均、約2万回もしていると言われる呼吸。一日の呼吸を腹式呼吸にするだけで、2万回も練習できるじゃん!ということで、正しい呼吸法を教えていただきました。
呼吸時の意識
上記を意識して、まずはゆっくり息を吐き切ります。そして、良い匂いを嗅ぐ時の様に、スッと空気を吸い込んでみましょう。(みなさんできましたか??)
息を吸い込んだ時に、肩や胸が上下せずに、お腹が動いていれば成功です。
大事なこととわかっていても、実はしっかり学ぶ機会が少ないボーカルの基礎練習。発声前のストレッチ方法から教わり、部員の皆さんも有意義なセミナーになったのではないでしょうか?
続いて、部員と宮崎先生の質疑応答を一つシェアします。
「マイクを持っていない方の手で、ケーブルを持ってしまうクセを指摘されるのですが…。」という悩みについて、宮崎先生のアドバイスです。
まずは、ケーブルを持ってしまうクセ、これはやはりあまり良くありません。見た目もそうですが、ケーブルを体に引っかけやすくなるなど、安全面からも避けた方が良いでしょう。
解決策としては、マイクを持っていない方の手でお腹を押さえてみましょう。そして、時々ひじを起点として腕を開いたり閉じたり、動きをつけるだけでボーカリストの雰囲気が出せるようになります。
専門学校でもボーカルを指導している宮崎先生。専門家からのアドバイスはきっと今後の活動にも役立つことでしょう。
“ヘッドホンで練習やセッションが行えるデジタル・ミキサー”
HS-5は最大5人まで、ヘッドホンを使ってリハーサルやジャムセッション、録音を行えます。各自の音量を独自にコントロールでき、ギターとベース、ボーカルにはCOSMエフェクトやリバーブを使うことができます。USBメモリーでステレオ録音できるほか、HS-5とコンピュータをUSB接続すれば、DAWでそれぞれのチャンネルを別々のトラックに録音できます。USBメモリーにセットアップを保存し、必要なときに呼び出すこともできるので、いくつかのバンドでリハーサルやレコーディングをする場合も即座に対応できます。
“高音質なサウンドで気軽に演奏が楽しめる、コンパクトなVドラム”
表現力豊な15種類のドラム・セットで、様々な音楽ジャンルをお楽しみいただけます。シンバルはボウ/エッジの叩き分け、チョーク奏法が可能なほか、ハイハットの繊細な表現にも対応しています。演奏レベル向上に役立つコーチ機能、メトロノーム、レコーディング機能だけではなく、スマートフォンなどを接続してお好みの曲に合わせて演奏することができます。シンバル・パッドの拡張やキック・パッドのアップグレード等のカスタマイズにも対応しています。
“歌いながら声のピッチを確認できる、ボーカリスト専用のチューナーと、効果的な練習コンテンツを内蔵したボーカルの新しい練習ツール”
歌声のピッチが一目で分かるボーカル専用チューナー内蔵。チューナーは2声同時検出が可能で、コーラスやアカペラの練習に最適です。正しい姿勢から上級テクニックまで学べる練習ガイドと多彩なジャンルに渡る練習曲を内蔵しております。練習結果をすぐに確認できるレビュー機能も搭載しており、上達を実感しながら練習できます。