【インタビュー】ふぇのたす [PART2 – INSTRUMENT SIDE]

アイデアをパッと形にできるスピード感。JD-Xiで曲作りがますます自由になっていける

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-INSTRUMENT SIDE-
キュートなエレクトロ・ポップで人気急上昇中の3人組ユニット、ふぇのたす。《Part.1》での、メジャー・デビュー作品『PS2015』インタビューに続き、《Part.2》では、新製品JD-XiやSuper UAを試奏してもらった。ローランド製品を知り尽くす3人の反応は如何に!?
内蔵のパターン・シーケンサーが楽しい。JD-Xiは遊べるシンセ。
─ 今回、新製品JD-Xiを試奏いただきましたが、まずは率直な感想を聞かせてください。

ヤマモト:まだ、曲中で使ったりといったことはしていなくて、少し遊んだくらいの段階ですが……そう、遊べるんですよ、このシンセは。内蔵のパターン・シーケンサーが、楽しいですよね。ボコーダーもありますし。

─ パターン・シーケンサーの印象を、もう少し詳しく聞かせていただけますか?

ヤマモト:これを使って、曲のアイデアが練れそうですよね。もっと使い込めば、いろんなことができそうに感じました。ハードウェア全般に言えることですが、今って、曲を作る時にパソコンを立ち上げて、DAWを起動して、「やれやれ」という感じじゃないですか。そこから、ようやく作業を始められる。でも、ギターだとか、こういったシンセを使えば、アイデアをパッと形にしていけますよね。このスピード感って、すごく大事だと思うんです。特に僕は、頭に浮かんだことをどんどん曲にしていくので、そういう意味でも、すぐに音を鳴らせるギターが、今のところ自分に一番合っている楽器だと思っているんです。そこにJD-Xiのようなシンセが加わることで、曲作りがますます自由になっていけるような気がします。サイズ的にも、どこにも持って行けそうですし。

みこ:小さいよね。それに、すごく軽い!

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─ 女性目線で、デザイン的な第一印象はいかがでしたか?

みこ:カッコいいと思いましたよ。

:V-Drumsでも感じたんですけど、最近のローランド製品って、すごくスタイリッシュになりましたよね。

みこ:ボタンの並び方も美しいですよね。しかも、分かりやすいですし。

ヤマモト:うん、確かに。ツマミも直感的に操作できるように、うまく配置されていますよね。

みこ:サイドのデザインもカッコいい! これなら、ライブの時に、客席からステージをパッと見ても、「JD-Xiだ!」って分かると思います。

ヤマモト:それは大事だよね。ステージでシンセを横向きに置いた時に、サイドがカッコ悪いと、ダサいから(笑)。

みこ:ライブ写真とか、横側から撮られることも多いしね。

ヤマモト:随分とニッチな話になってきたけど(笑)、でも、こういうシンセって、絶対にライブで使われるタイプの楽器だと思うから、やっぱりデザインはすごく大切ですよ。

─ 特にJD-Xiは、キーボーディストはもちろん、ギタリストが横に置いて、シンセ・サウンドを鳴らしたり、パターン・シーケンサーを走らせたりするのにも最適なんです。

みこ:横向きに二段重ねでセッティングされていたりすると、カッコよさそう。全体的なデザインとサイドの赤色、かなり攻めましたね(笑)。

ヤマモト:僕のVG Stratocaster G-5も赤だから、もう、「自分のためのカラーリング!」っていう感じで、すごく嬉しいです(笑)。

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─ 冒頭で話しが出た、ボコーダー・サウンドの感触はいかがでしょう?

ヤマモト:僕は、そこまでボコーダーに詳しいわけではありませんが、十分に面白いと思いました。いつも使っているJUNO-Diにもボコーダー機能が搭載されていますが、それとはまったく別物ですよね。ボコーダー自体はデジタルだと思いますが、アナログ的な印象を受けるというか……感覚的な部分なので表現が難しいですけど、「ちゃんとこのシンセの音が鳴っている」と感じられるボコーダーだと思いました。

:付属のマイクもいいですよね。音質もそうですし、グースネック部分の安定性とか。マイクの位置や角度をちゃんとセッティングできて。

ヤマモト:全体的にも頑丈そうだし、ハードウェア面がしっかり作られているなと感じました。

アナログ全盛期を知らない僕ら世代にとって、手軽にアナログに触れられるとてもいい機会
─ JD-Xiには、ローランドが約30年ぶりに復活させた、新開発のアナログ・シンセ音源も搭載されていますが、アナログ・サウンドの印象は?

ヤマモト:アナログ・シンセの全盛期って、僕らが生まれる前のことなので(笑)、正直に言って、当時のモデルとは比較はできないし、アナログ・シンセが登場した頃のスゴさもよく分かりません。だけど、これまでにいろんな音色をたくさん作り込んできて、「この感じ(の音色)は作れないかも」と思う時って、だいたいがアナログ・シンセ的な音色だったりするんですよ。つい最近も、そういった経験をしたりして。

─ デジタル・シンセでは到達できない、アナログならではの質感や、音色的なニュアンスの部分ですね。

ヤマモト:そうです。僕は、ひとつの機材を徹底的に使いこなすタイプなので、自ずと、その機材ではできないことが見えてくるんです。だから、デジタル・シンセを使っていて「鳴らしたい音を実現するには、何か別の手段を講じないといけない」っていう時に、JD-Xiに搭載されているようなアナログ・シンセ音源があれば、その限界を更新できるような気がします。

そもそも、僕ら世代のクリエイターって、本物のアナログ・シンセを実際に触ったことがない人が、ほとんどだと思うんです。モデリング・シンセやシミュレーター・ソフトを使った経験があったとしても。そんな僕でも、JD-Xiのアナログ音源をいじっていると、「ああ、なるほどな」と感じることは多かったです。だから、そういった意味でも、これで手軽にアナログ・シンセに触れられるというのは、若いクリエイターにとって、とてもいい機会だと思います。初めてシンセを触る人でも、JD-Xiで「アナログって、こういうものなのか」と、新しい音を体験するところからスタートできるし、新しい音があれば、新しい音楽が生まれますから。今って、音楽を作るうえで何でも手に入る時代じゃないですか。だからこそ、こういったシンセに触れることで、またちょっと違う感覚を手に入れられるって、すごくいいことだと思います。

─ ポルタメントをかけた時の滑らかな音程変化など、アナログ・シンセならではのサウンドを体感して、そこでピンときたら、さらにアナログを突き詰めていけばいいわけですしね。

ヤマモト:そうですよね。もちろん、もう一方のSuperNATURALシンセ・エンジン(デジタル・シンセ音源)も素晴らしいですから、まだまだ時間をかけて、JD-Xiを使い倒してみたいですね。

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Super UAは音がよくて、使い勝手もいい。ハイレゾ音楽のリスニングにもオススメ
─ もうひとつの新製品、2ch入力/6ch出力のUSBオーディオ・インターフェースSuper UAは、いかがでしたか?

:これもスタイリッシュで、デザインがいいですよね。

みこ:ボタンがきらめいて、すごくオシャレだと思いました。

ヤマモト:音もすごくよかったですよ。回路の中身について、僕は詳しくはありませんが、自分のパソコンから音源を再生してみて、明らかに音が違いました。これは断然、音がよかったです。

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─ 独自の新世代DSPオーディオ・エンジン「S1LKi(シルキー)」を搭載するなど、“出音”にはとことんこだわっているんです。

:しかも、本体を単体で使うだけでなく、付属のブレークアウト・ボックスをつなげて使えるというアイデアが、すごく便利だし、これは使い勝手がいいと思います。

─ 一般的なモジュール型のオーディオ・インターフェースだと、場所に悩むことも少なくありませんからね。

:そうなんです。僕は、自宅ではSTUDIO-CAPTUREを使っていて、V-Drumsのダイレクト・アウト(8out)を STUDIO-CAPTUREにすべて入力してレコーディングしているんです。Super UAは2inputなので、それはできませんが、ブレイクアウト・ボックスなしでも持ち出すことができるので、よりフレキシブルに運用できるなと思いまし た。

ヤマモト:このサイズなら、手軽に持ち運べますしね。実際に、会社の会議室で軽く録るとか、出先でちょっと曲を確認したりといった作業って、実はよくあるんです。そういう場合に、Super UAを持ち歩けると、これはすごく便利そうです。

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─ しかも、音楽制作はもちろん、最高で5.6448MHzのDSDフォーマットにも対応していますので、ハイレゾ音源を楽しんでいただく際にも、ご利用いいただけます。

ヤマモト:音楽リスニング用としてもいいですよね。ボタン類も、分かりやすいし、無駄がない。ボリューム・ダイアルを押すとミュートができるという機能も、これは意外に便利ですよ(笑)。あと、パソコンからコントロールできるドライバー・ソフトも、すごく分かりやすいですね。これはちょっと本気で、自宅での導入を考えようと思っています。

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製品紹介
アナログとデジタル、2つの異なるサウンド・エンジンをコンパクトなボディに凝縮したアナログ/デジタルクロスオーバー・シンセサイザー
本格派のサウンドと優れた可搬性を両立。電池駆動も可能なモバイル・シンセサイザー
バンドの一発録音にも対応。最大16インプットを備えたRolandオーディオ・インターフェースのフラッグシップ・モデル
サウンドのみならず、すべてにおいてステージ仕様を極めたV-Drumsハイエンド・モデルV-Pro Series TD-30KV-S

新世代DSP「S1LKi」がもたらす、感動の音世界へ。音も、デザインも極めた、2 in/6 out USBオーディオ・インターフェース
INFORMATION
『PS2015』
2015年3月11日発売
UMCK-1507 2,160円(税込)



『PS2015』リリースパーティ
4/1(水) 大阪Pangea
4/3(金) 東京・Super Deluxe
いずれもOPEN 18:30
START 19:00

『PS2015』
発売記念ミニライブ&サイン会
3/15(日) TOWER RECORDS新宿
3/20(金) TOWER RECORDS梅田NU茶屋町
3/27(金) TOWER RECORDS渋谷

PROFILE
ふぇのたす
2012年、なつに結成。みこ(Vo)、ヤマモトショウ(Gt/Synth)、澤“sweets”ミキヒコ(Digital Per)の3人組ユニット。2013年、1stミニ・アルバム『2013ねん、なつ』をリリース。吉田豪氏の絶賛を受け、認知度を広げる。ふぇのたすの世界観を元に作られた映画『おんなのこきらい(監督:加藤綾佳、主演:森川葵/2015年2月全国公開)』では、主題歌「女の子入門」を担当したほか、メンバーも出演。2015年3月11日、『PS2015』でメジャー・デビュー。

オフィシャル・サイト:http://phenotas.com/
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