【プロ直伝!】 Roland FA-06 FA-07 FA-08で学ぶ、 一歩進んだキーボード演奏 Vol.5

【第五回】Roland FA-06 FA-07 FA-08ならではの機能を使って、バンド演奏をより快適に!シンセ・サウンドにフォーカスした連載第五回!

【プロ直伝!】
Roland FA-06 FA-07 FA-08で学ぶ、
一歩進んだキーボード演奏

~Simple Tips for keyboard Player~

新しい生活、新しい環境。なにかと新しいコトに挑戦する機会の多いこのシーズン。高校生や大学生の中には、軽音部や軽音サークルに身を投じていく人も多いのではないでしょうか?ここでは2014年の発売以来、多くのキーボード・プレイヤーから絶大な支持を得ているローランドシンセFA-06 FA-07 FA-08を使って、バンド演奏をより快適に楽しむためのノウハウを伝授していきます。

第五回 便利機能 音色選択編

キーボーディストにとって、音色選択は演奏の一部といえるくらい重要な要素。スムーズなサウンド・チェンジを実現するには、膨大な音色の管理と本番前の下準備、そして何より演奏中のストレスフリーな操作感が欠かせません。FA-06 FA-07 FA-08はこの「音色管理」と「音色切り替え」が簡単に行えるような機能を備えています。

あれ?あの音、どこいった??

好みの音色を見つけたり、オリジナルの音色を作ったり・・・そうしていくうちに出来上がっていく自分だけの音色ライブラリ。しかし数が増えれば増えるほど管理が大変!あれ?あのピアノの音、何番に保存したっけ??ということも、よくありますね。ここではお気に入りの音色を簡単に登録して読み出せる、その名もFAVORITE機能(まんま!)を紹介しましょう。

画面左側にある[FAVORITE]ボタン。お好みの音色が画面に表示されている状態で、この[FAVORITE]を押しながら画面下の[0]~[9]のボタンを押すことで登録が完了。[FAVORITE]が点灯している状態で登録したボタンを押せば音色が切り替わります。数字の順番に選んでいく必要がないので、ライブでの強い味方になってくれます。

FA-06 FA-07 FA-08(というかローランドシンセ全般)のFAVORITE機能の優れているところは、複数の音を重ねたデュアルやスプリットも「一つの音色」として扱うことができるところ。普通、ピアノやオルガンなどの単音と、これら複数の音を重ねた音は別々のモード扱いになってしまうため混在ができないのです(できたとしても、設定が大変なんです・・・)。
ちなみに[0]~[9]の10個にしか音色をアサインできないと思われがちですが、[FAVORITE]下の[BANK]を押しながら[0]~[9]を押すと、バンクが切り替わります。つまりBANK 0の[0]からBANK 9の[9]まで・・・計100音色を登録できることになります。これだけあれば、十分でしょう!

音の余韻をコントロールするPART SELECT

例えば、Bメロとサビの間に印象的な無音のブレイクがある曲があるとします。そしてBメロはリリースの長いリード、サビはピアノといった具合にブレイク部分で音色を切り替える。そんなときにはFA本体右側にあるPADを使った[PART SELECT]が効果的。まずはビデオでその効果をご確認ください。音切れなくスムーズに音色を切り替えられているのがわかります。

PADをこのような便利な状態に設定をするには、まず本体右側のPAD部分にある[PAD UTILITY]を押します。これでPADの機能を変更できる状態になったので[6](Pad Mode)を選択。

下の画像のような画面になったら、今度はPADの2番を押し[PART SELECT]を選択します。
※このときは画面下の[0]~[9]のボタンで選択ではないので注意!

PADが赤から緑の光に変わり、現在選択されているPADが点滅していれば成功です。

これで、サンプルを再生する初期の状態から、STUDIO SETのPARTを切り替えるモードに切り替わりました。あとは、STUDIO SETのPART 1~PART 16に、使いたい音色をズラッと並べます。16個すべてを埋め尽くさなくても大丈夫、使う分だけでOKです。

キーボーディストにとって音の管理や切り替えはとっても重要。FA-06 FA-07 FA-08は大画面で即座に今の状況をモニタリングしたり、便利な管理/呼び出し機能のおかげでストレスなく演奏に集中できると言えるでしょう。

次回からは、HoneyWorksのサポート・キーボーディストとして活躍中のcakeさんにバトンタッチ!FA-06一台でのパフォーマンスを見せてくれるとのことです!お楽しみに!!

講師:上野紘史

東京藝術大学 音楽環境創造科 卒業。 シンセサイザーやデジタル・オーディオ・ワークステーションを駆使しての演奏、作曲・編曲、作詞までもこなすマルチ・クリエイター。 小学生の頃からピアノ、中学 2年からはシンセサイザーに触れ音楽の魅力を追求。 高校3年の半ばで東京藝術大学への進学を志し、見事合格。 藝大卒業後は大手プロダクション スターダスト主催の「SDRオーディション サウンドクリエイター クリエイター部門」に合格。 現在は様々なバンド/ユニットへの参加や楽曲提供を行う傍ら、メジャー・デビューに向け様々なクリエイティブな企画に挑戦するBS11内の音楽番組「ミュージック☆ロード」に 出演するなど幅広い活動を行っている。

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