【ARTIST】紅い流星が語るGO:KEYS 製品開発担当者会談

ニコニコ動画「演奏してみた」で一躍人気を集め、現在は東京アクティブNEETsで活躍中の紅い流星さんにGO:KEYSについての魅力を弊社開発担当と対談していただきました。

ニコニコ動画「演奏してみた」カテゴリで一躍人気を集め、
現在は東京アクティブNEETsで世界各国のイベント、ライブで活躍するキーボーディスト、

紅い流星とGO:KEYSの開発担当 永田(以下、永田)との会談から
GO:KEYSの魅力を語ってもらいました。

ーーまずは、赤い流星さんがGO:KEYSをご購入されたきっかけから教えてください。

紅い流星 ー持ち歩く前提で買いました。軽くて、電池で動くので。そもそも、僕がGO:KEYSのようなキーボードを必要としていた理由として、まずひとつは、海外へよく行くからです。あまり大きな物は、重量制限に引っかかるので、持っていけないんです。それともうひとつは、即売会で、キーボードを置いてCDを売ったりしているので、小型のキーボードが欲しかったんです。それで探しているところに、「赤いキーボードが出る」という情報をキャッチしまして(笑)。持ち歩いて、ポンと置いて使えて、いろんなことができるのが楽しそうだなと思って、ケースと一緒にGO:KEYSを購入しました。今年の9月に、シンガポールにも持っていったんですよ。

永田 ーまさにその写真を拝見して、GO:KEYSをお使いいただいていることを知ったんです。シンガポールでは、どのようにお使いいただいたんですか?

紅い流星 ー『STGCC 2017(SINGAPORE TOY,GAME,& COMIC COMVENTION 2017)』というイベントで、即売会のテーブルに置いて弾いたのと、あとはステージでも使いました。

永田 ーライブPAから鳴らした時の印象は、いかがでした?

紅い流星 ーまったく問題なかったですよ。アウトプットがステレオ·ミニ端子ですけど、ちゃんとケーブルを買って持っていきました。小型キーボードというと、ミニ鍵盤もありますけど、人前で弾く場合にミニ鍵盤だと、どうしても遊び程度の演奏になってしまうので、僕はステージでは使わないんです。でもGO:KEYSならステージでも十分使えますよ。実は当初、GO:PIANOと迷ったんですよ。最初は「持ち運べるピアノ」が欲しかったので。しかもピアノ音色に関しては、GO:PIANOの方がいいじゃないですか。だけど、GO:KEYSは赤いし(笑)、かなり弾き較べて、最終的には、いろいろ遊べそうなGO:KEYSを買ったんです(笑)。シンガポール以外に、沖縄へも持っていきました。僕ら(東京アクティブNEETs)って、メンバー同士仲がよくて、みんなで沖縄に遊びに行ったんですよ。

ーーそれはツアーとか、仕事ではなく、純粋に旅行で?

紅い流星 ーはい(笑)。その時にGO:KEYSを持っていって、ホテルの部屋で、みんなと飲みながら、これで演奏して。

永田 ーパーティ·キーボード的に?

紅い流星 ーそうです。みんなで遊びましたね。

永田 ーGO:KEYSの機能は、ちゃんと遊べるクオリティでしたか?(笑)

紅い流星 ー遊べましたよ!GO:KEYSって、いろんなジャンルのリズムで伴奏を作って鳴らせるじゃないですか。それでポップスとかを、みんなで歌ったりして(笑)。そうやって遊べるし、即売会やライブでも使えて、とても重宝しています。

永田 ーそれは、すごく嬉しいです!元々の開発コンセプトが、主にはアマチュアに向けたものではありましたが、「持ち運びしやすくて、遊べるキーボード」でしたので、そうやって使っていただけたら、もう最高です。……とは言うのも、今おっしゃった、鍵盤に割り当てられたいろんなフレーズを指1本で演奏ができる「ループ·ミックス」機能に対しては、正直に言いますと、賛否両論あるんです。鍵盤をバリバリに演奏されるキーボーディストの方々には、「こういう機能は要らない」と言われることもあるんですが、一方で、初心者の方だったり、あとはドラマーさんだとか、キーボーディスト以外のプレイヤーさんには好評なんです。その点、紅い流星さんは、どのように感じていますか?

紅い流星 ー言ってみれば、すごく真面目な演奏をする時に使う機能ではないじゃないですか。だから、遊べるところがいいと思うんですよ。僕らは基本的にジャズ·バンドなので、逆にジャズではないところで遊ぶために、こうした機能を使いたいわけで。具体的に言えば、僕ってEDM系をまったくやらないんですけど、でも他のアーティストさんと一緒にアニソンを演奏する機会はあるので、自分のピアノ·パートにプラスして、EDMっぽい部分をGO:KEYSで演奏できるっていうのは、とても楽しいです。

ループ·ミックス機能は、ボタンや鍵盤を押すだけで、鍵盤に割り当てられたフレーズを指1本で重ねてる事ができ、多彩なリズムをミックスして楽しめる機能です。

ーー専門以外の遊びでやりたい音楽のために、“本気”の楽器はなかなか買えませんからね。

紅い流星 ーそういう点でも、GO:KEYSはとても魅力的ですよね。ただ実際のところ、ループ·ミックスのEDM系パターンって、コードに追従してくれないじゃないですか。だから僕は、コードに追従してくれる、EDM系以外のパターンを使うことが多かったです。

永田 ーEDM系のフレーズには既にコードが含まれていたりするので、不協和音になないように、今回は残念ながらコードに追従しないようにしたんです。

紅い流星 ーそうなんですね。できれば、元々のコードに固定されるモードと、プレイヤーが弾くコードに追従してくれるモード、この2つを選択できるようになると、普段はやらないジャンルを手軽に楽しめて、もっと面白いかなって感じました。

永田 ーその点については、開発チームでも「準備をしよう」という話は出ていて、次に出す時は、ぜひ実現したいと思っています。

ーーということは、今後、アップデートの予定があったり?(笑)

永田 ーそこは何とも言えませんが(笑)、実は9月に一度、アップデートしているんですよ。ご存知でしたか?

紅い流星 ーあっ、そうなんですか?

永田 ーVer.1.10では、新規に10セットのループ·ミックスを追加して、トータル22セットになりました。主に南米系の、レゲトンやクンビアといったパターンや、パワー·ロック、J-POPを新しく追加しているんです。

紅い流星 ーじゃあ次は、ぜひ4ビートを入れてください。僕らが何となく遊ぶ時って、やっぱりスタンダード·ジャズを弾いたりすることが多いので、GO:KEYSに4ビートが入ってくれると、個人的にはとっても嬉しいですね(笑)。

ーー本格的なサウンドと機能を持ちつつ“手軽に遊べる”タイプの楽器が、ここ最近、ローランドからたくさん登場するようになりました。そうした傾向については、どのようにお感じになっていますか?

紅い流星 ーすごくいいと思います。まず、トップ·クラスの楽器って、なかなか簡単には買えないじゃないですか。それに、もし僕が買ったとしても、そういった話題に、キーボーディストのファンたちが、着いてこられないんですよ。だから僕の場合は、ミドル·クラスやエントリー·クラスのモデルを使った方が、SNSでも盛り上がるんです。

永田 ーそれは、ファンの方にも手が届くもの、として?

紅い流星 ーそうです。その結果、ファンの方からも「僕も買いました!」って、声をかけられることもあるんです。もちろん、ライブ用のメイン·キーボードを持っているという前提ではありますが、プロ向けのトップ·クラスの製品って、自分のことを見ているファンの人たちの選択範囲には、なかなか入ってきませんから。それよりも、GO:KEYSのような手軽に手に入れられるモデルの方が、楽しみを共有できるんです。

ーー“安くてチープ”ではなく、“安いけど本格的”であることが重要なんですね。

紅い流星 ーだからもし、将来的にAIで自動的に伴奏をしてくれるような機能が誕生しても、それがプロ·モデルに入っているだけでは意味がなくて、エントリー·モデルに入ってこそ、意味が出てくると思うんです。もちろん、最高級の物としてフラッグシップ·モデルがあることが大事ですけど、もっと気軽に遊べるクラスのモデルに、そういう機能が入っていることが重要だと、僕は思っています。

永田 ー楽器分野でAIが入ってくるとすると、どういうものを期待しますか?

紅い流星 ー僕はバンドをやっているので、AIが一番活きる場面として、たとえば自分はピアノのパートがガッツリとあって、そこにシンセやストリングスなどがたくさん重なってくる状況で、AIがドラムを聴きながら、ここでシンセを入れて、サビでストリングスを入れてくれるというのが理想ですね。あとは、「今日はベースがいないから、AIにベースをやってもらう」とか。そういうことが実現できたら、すごく便利じゃないですか。ドラマーが休みだから、AIがドラムを演奏するとか。今、世間で言われているAIって、すべて「人間の代わりに何かやってくれる存在」じゃないですか。でも、音楽の場合、AIは、一緒に芸術を作っていく相手になってくれればいいなと思っています。そういう意味で、「バンドに溶け込むAI」が誕生すれば、ぜひ使ってみたいですね。

永田 ーなるほど。

紅い流星 ー僕自身は、AIがフレーズまで生成するようなことまでは、あまり求めていないんです。なぜかと言うと、僕らがやっていることって、既に存在している楽曲の再現がほとんどなんですよ。実際に、世の中で一番多いバンドって、コピー·バンドじゃないですか。しかも最近、アニソンをコピーするアマチュアはすごく多くて。そうした時に、アニソンってパート数がめちゃくちゃ多いわけです。だからたとえば、「ここでシンセがこう鳴って欲しい」という、適切な小節の、適切な拍でフレーズを鳴らす判断、それをAIがやってくれればいい。つまり、自分がプレイする中で、手が足りずに弾けない部分を補ってくれるAIが、一番現実的だと思うんです。フレーズ自体は、もちろん自動生成してくれてもいいですけど、別に事前に打ち込んでもいいですし。

永田 ーマニュピレーター的な役割を補助してくれるAI、ですね。

紅い流星 ーそう考えると、やっぱりミドル·クラスやエントリー·クラスの楽器でないと、意味がないんですよ。だって、プロ·モデルを使うような方は、マニュピレーターさんがいるわけですし(笑)。そうしたマニュピレーターさんを用意できない人にこそ、AIは、本当に便利な機能になると思います。

永田 ー少し話が飛躍しますが、SuperNATURAL音源って、将来的にAIと融合する可能性はお感じになりますか?

紅い流星 ー……と言うと?

永田 ーSuperNATURAL音源のギターの音色を使ってコードを弾けば、ギターのストロークと同じように、低音弦の音から順番に鳴ったり、あるいはサックスの音色なら、普通に鍵盤を弾くだけでしゃくり上げるような演奏ができたりと、楽器固有の奏法を自動的に表現できるわけです。

紅い流星 ーそれはすごく可能性を感じます。そういった演奏表現って、今だと一種の“パフォーマンス”としてしか使われないじゃないですか。「鍵盤で演奏しているけど、ギターそっくりでしょ」とか。でも、そうしたSuperNATURAL音源をAIが管理して、実演奏に足りないパート、自分のピアノとギタリストのアコギがあって、そこにさらにもう1パート、ブラスやストリングスの演奏をプラスするといった部分にAIが絡んでくると、SuperNATURAL音源が、ものすごく効いてくるでしょうね。AIとSuperNATURAL音源が融合した時に、音源が持つ真の凄さが発揮されるのではないでしょうか。

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紅い流星 プロフィール

ピアニスト、キーボーディスト、コンポーザー、アレンジャー、ビデオグラファー、プロデューサー
2008年より活動を開始、自身の演奏動画製作とCD自主制作を活動の軸とし、演奏だけでなく録音、編集、撮影など作品に必要な全ての作業をこなすマルチクリエイター。インストバンド「東京アクティブNEETs」ではリーダーとして、オーケストラ「交響アクティブNEETs」ではプロデューサーを務め、同人インスト音楽界のトップを独走している。主な活動歴は、アメリカ、中国、台湾、香港、シンガポール、フィリピン、マレーシアなど世界各地のイベントへの出演、ニコニコ超会議プロデューサー、脳漿炸裂ガール(レコーディング)、月刊ピアノでの連載、テレビ番組「アニぱら音楽館」でのバックバンド出演、SEGA、KONAMIの音楽ゲームへの提供など。

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