Roland新製品内覧会で披露された、齋藤久師によるRoland Boutique #2とSYSTEM-8の即興演奏を徹底分析。
The Future Redefined
ヴィンテージを“再定義”し提示した、
Roland新製品内覧会 2016
2016年9月9日を「909の日」として数多くの新製品を発表。プレス/ディーラー限定で、いち早くそのポテンシャルを体感していただく新製品内覧会を実施。その内覧会で特に注目された、齋藤久師さんによるRoland BoutiqueとSYSTEM-8を組み合わせたデモンストレーション・プレイを解説しよう。
TR-09
ATTACK、TUNEを絶妙にチューニングして表情を付けたBASS DRUM、リアルタイムに滑らかなTUNEの変化で魅せたRIDE、そして、世界中のダンス・ミュージックで聴かれるHi Hat。これらをより細かく調整可能になったSHUFFLE。TR-909のDNAを感じさせるリズム・パート。TR-909の操作子を全てパネルに備え、しかもシームレスにWRITE/PLAYを行き来できるため、演奏中にも即興でフレーズを生み出していた。一部ではさっそく「(ノブが小さいので)VOLUME調整が難しい」という声もあるが、それを全く感じさせないテクニックを披露した。
TB-03
※2台使用
1台はTR-09のTRIGGER OUTと接続し、その発音のタイミングをTR-09からコントロール。いかにもTBっぽいサウンドでベース・パートを担当。もう一台はTR-09とMIDI接続され、そのBPMに同期して演奏。TB-03に搭載したOVERDRIVEとフィルター変化により、ブリブリとしたTBサウンドを作り出す。そして、敢えて12ステップにする、TB-303ではお馴染みのフレーズを生成していた。
VP-03
演奏の”締め”で使用したボコーダー・サウンド。一瞬ではあったがその存在感は抜群。高い鮮明度とはまた違った、VP-330ならではの音質を忠実に再現。
SYSTEM-8
ステップ・シーケンサーをリアルタイムに操作し、フレーズをアップデートしていく。シーケンサーで鳴らされる音は、エフェクトやフィルターで加工されていない”むき出し”のシンセ音と、ノイズをミックスしたもの。エンベロープのDECAYやRELEASEの絶妙な調整で、フレーズそのものもパーカッシブなものから広がりのあるものへ劇的に変化していった。
いずれのモデルも、齋藤さん曰く「1億台売れるくらい良い仕上がりだよ!」とのこと。残念ながら1億台も生産はしないのですが、良い仕上がりという評価は嬉しいところですね。