【ARTIST INTERVIEW】土橋安騎夫のソロライブと機材へのこだわり

7/19にRoland機材を駆使したソロライブを行う予定の土橋安騎夫さんにインタビュー。ソロライブへの土橋さんのこだわりを機材と共にお話しいただきました。

ARTIST INTERVIEW
土橋安騎夫のソロライブと機材へのこだわり

土橋安騎夫(REBECCA)氏のオーガナイズにより、クラブ・青山ZEROで定期的に開催されているDJイベント《Area Deep》が、7/19(木)に5周年を迎える。それを記念し、この日は通常のDJパフォーマンスに加え、土橋氏のスペシャルなソロ・ライブが開催されることとなった。

こうしたアイデアについて、土橋氏は「話すと長くなるんだけど(笑)」と、次のように語った。

REBECCAをやっていた80年代は、今のようにイヤモニがなくて、大きな会場でも、演者はコロガシ(演奏者用のモニタースピーカー)だけでライブをやっていたんです。それだと、お客さんはPAからいい音を聴けても、ステージの中では、ボルテージが上がっていくにしたがって、音程も分からないような、かなり過激な音の中で演奏しなければいけなくて。もちろん、それによって、バンドが持つエネルギーやパンチがロックなサウンドにつながるし、そこがバンドとしてのREBECCAの大きな魅力でもあったんだけど、だんだんと、音がぐちゃぐちゃな中でライブをやるのを敬遠するようになってしまって。それで、REBECCAが解散した後、1993、4、5年くらいは、ライブをやらなかったんです。

ところがその頃、小箱のクラブに遊びに行くと、DJが自分専用のモニターを聴きながらプレイしていて。“自分でもいい音を聴きながらパフォーマンスができるっていいな”と思ったんです。それで2000年頃に青山loopで、DJブースの前に機材をセットして、ライブをやったんです。それが最初で、今回の青山ZEROでも、同じようにフロアのお客さんとサウンドを共有できるライブをやりたいと思ったんです。お客さんにもいい音を楽しんで欲しいし、やる側の自分も、いい音で気持ちよく演奏したい。そうした視点で、今回のライブをやろうと考えました」――土橋氏

こうしたユニークなアイデアを実現するために土橋氏が厳選したシステムが、AIRAシリーズを核としたローランド機材群だ。

土橋氏によると、リズム・パフォーマーTR-8Sとコンピューター(シーケンサー)で構築したリズムを土台に、ローランド・ブティークJU-06でのリアルタイムなサウンド・コントロール、そこにプラグアウト・シンセサイザーSYSTEM-8と76鍵ワークステーションFA-07でのプレイを組み合わせ、それらのサウンドはすべて、土橋氏自身の手によりミックス・パフォーマーMX-1でミックスされ、観客に届けられるという。

これらの機材は、すべてUSBアウトで出力できるので、デジタルの高音質のままMX-1でミックスできるんです。しかも、一部で使う予定のオーディオ・トラックも、CDクオリティ以上の音質にしているので、それらを青山ZEROの大型PAスピーカーから鳴らせば、バンドサウンドとはまったく違う音のよさを、みなさんに体感してもらえると思います」――土橋氏

一般的なライブ会場のサウンド・システムでは、観客に届けられる音はPAエンジニアが作り出すものであり、ステージ上のプレイヤーはコントロールできないものであった。そのため、「いくら会心の演奏ができたと思っても、PAサウンドや会場の音響が悪く、お客さんとすれ違いを感じる時もありました」――土橋氏。しかし今回のソロ・ライブでは、土橋氏自身が観客へ届ける最終的な音までコントロールすることで、物理的な意味でも、音楽的な意味でも、観客は土橋氏と、より濃く、密接な共有感を楽しめるだろう。

極端な話をすれば、音が小さいと感じれば自分で大きくすればいいし、“耳を澄ませて聴いて欲しい”と思えば音量を下げることもできる。そこまで自分でコントロールできるって、とても大きなことだと思っています。当日のライブでは、そうしたダイレクトに伝わってくる“音のよさ”を楽しんで欲しいですし、FA-07で弾くピアノやオルガン、ベル系の音色や、SYSTEM-8のアナログ系のサウンド、そしてJU-06でのリアルタイムな音色変化、TR-8Sを単独で走らせたり、コンピューターと同期させたりして鳴らすリズムや効果音といった、これらすべてが聴きどころだと思うし、シンセが好きな人たちには、“どうやってこの音を出しているんだろう?”と、想像力を膨らませながら楽しんで欲しいですね」――土橋氏

今回のライブでは、新曲3曲を含めた約45分のステージが予定されている。土橋氏のオリジナリティ溢れる音楽、耳にするだけでワクワクする音色、そしてクオリティの高いサウンドを、ぜひとも全身で体感して欲しい。

Featured Products

TR-8S

歴代ローランド・リズムマシンの遺伝子を受け継いで誕生したTR-8S。スタジオだけでなく、ライブ・パフォーマンスの可能性が広がります。

TR-8S

SYSTEM-8

ACBによるアナログ・モデリング・エンジン。Plug-Out3台分の拡張が可能なパワフルなシンセサイザー。

SYSTEM-8

FA-07

現代のハードウェア・シンセサイザーに求められるクオリティー、リアルタイム性、スピーディなワーク・フローを徹底的に追及したFAシリーズの76鍵モデル。

FA-07

MX-1

リズム・マシン、シンセ、DAWなど、ライブ・パフォーマンスに必要な入力ソースをスマートに接続できる高音質設計のデジタル・ミキサー。

MX-1

JU-06

温かい音色と簡単操作で幅広いユーザーに愛されているRoland JUNO-106。その名機JUNO-106をブックサイズで再現したRoland Boutiqueシリーズ第1弾。

JU-06


LIVE SCHEDULE

記念すべき5周年を迎えるArea Deep。今回は満を持して土橋安騎夫のソロライブを決行!現在制作中のアルバムや彼のレパートリー曲(レベッカ、提供曲など)をシンセサイザーを中心とした独自のセットでパフォーマンス。

■Area Deep -5th anniversary party-
Place:青山zero
Date:2018.07.19 (THU) OPEN:19:00 /DOOR:2,000yen (1D) / with flyer 1,500yen (1D)
※ライブ・開演時間 – 20:00~20:30の間

LINK
http://aoyama-zero.com/club/3737/
http://blog.livedoor.jp/starfish_r/archives/52076217.html

 

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