“演奏できるミキサー”の、演奏できる理由。その鍵となるエフェクターの特長をお届けします。
Line up:BEAT FXについて / エフェクトtype / MX-1パフォーマンスMovie
今回は本体左側にある[BFX]に注目します。まずはBEAT FXを絡めたパフォーマンスMovieをご覧ください。
何となくイメージできたのではないでしょうか?BFXとは[BEAT FX]の略で、クロック・マスターに指定した機器のテンポに同期し、ミキサーにインプットした音すべてに自由に掛けられるエフェクト、ということですね。「ここはこうこうこう!」みたいなフレキシブルなエフェクト・ルーティングが簡単にできます。
タイプは[FILTER]、[SIDE CHAIN]、[SLICER]の3種類。前の記事で紹介したMASTER FXと同様、それぞれのエフェクトには数多くのバリエーションが用意されています。
まず、本体上部の16個のステップ・シーケンス・ボタンにエフェクトを掛けたいタイミングを入力。(このステップ・シーケンサーに何も入力されていないと、効果が全く掛かりません!)そしてMX-1の[START/STOP]ボタンを押してステップ・シーケンサーを走らせると、ステップ・シーケンス・ボタンに入力したタイミングでエフェクトが掛かります。
最も反響が大きいのが[SIDE CHAIN]です。今や定番中の定番である”あの音”を簡単に生み出すことができます。先に紹介した動画でも、その音をお聞きいただけます。そして、全音符(いわゆる白玉)でコード弾きしていてもカッコよく見せられるという点ではあまり鍵盤が弾けない(勿論、弾けてもいいですけど…)キーボーディストにもオススメの機能と言えます。
[SLICER]は、入力したタイミングで音を切ってくれるエフェクト。ステップ・シーケンサーの[LAST STEP]と組み合わせても面白い効果が得られますね。
BEAT FXは[BFX]ボタンをONにしたトラックにのみ掛けることができます。また、どの程度エフェクトを掛けるのか?も、リアルタイムに調整することができます。先ほどの[SIDE CHAIN]も”徐々に掛けていく”という、今っぽい使い方ができるわけです。ステップ・シーケンサーを走らせることで掛かるエフェクト、ということは、
動画のパフォーマンスのようにTR-8などと同期させることでその面白さがさらに引き立つわけです。もちろん、AIRAシリーズでなくても、PCをマスターにしてもいいですね。
MX-1のエフェクターによる効果は、先日公開した浅倉大介さんのパフォーマンス・ビデオでもご覧頂けます。SIDE CHAINEの使いどころと、入力ソース(どのシンセの音か)にも注目です。
MX-1に搭載された、もう一つのエフェクト「MASTER FX」の解説も合わせてご覧ください。