【ARTIST】Astonを宅録で使ってみた ~アーティストの宅録ライブ現場インタビュー~ #Pulse Factory Nobu(Vo.) Yussan(Gt.)

2015年に英国に設立された新進気鋭のマイクブランド”Aston Microphones”。StayHomeにより取り巻く環境が大きく変化した音楽シーンで”宅録”が注目を集めている中、Aston Microphonesを実際に宅録で使用するプロ・ミュージシャンのPulse Factoryのお二人を第2弾にお迎えして使用感などを聞いてみました。

INTERVIEW

#02

ロックバンド

Pulse Factory

2015年に英国に設立された新進気鋭のマイクブランド”Aston Microphones”。
100名以上のUKの音楽シーンを代表するアーティスト、プロデューサー、エンジニアで構成されるASTON33によって作り上げられた、そのサウンドは日本国内でも多くのアーティストから評価されている。
 
StayHomeにより取り巻く環境が大きく変化した音楽シーンで”宅録”が注目を集めている中、Aston Microphonesを実際に宅録で使用するプロ・ミュージシャンに実際の使用感をインタビュー。
 
第2回目は、様々な音楽性を取り込みつつ次世代の王道を往くド真ん中貫くロックバンド Pulse Factoryから、Vo.NobuとGt.Yussan。
 
今年2月に東京・渋谷にてバンド主催のサーキットイベントを大成功させ、ネクストブレイクを期待されている彼らに、Aston Stealthの使用感を深堀りしてもらった。

マイクはどのような用途で使っていますか?

Yussan:宅録でマイクを使うシーンは余り多くないのですが、仮歌入れなどNobuが立て込んでいてすぐに歌を入れられない場合に使っています。また、アコギの録音でも使っています。
 
Nobu:ライブで使うのがメインですが、宅録で歌を録音してTwitterやYouTubeに動画をアップするときも使います。ライブ、宅録、レコーディングとマイクを使うシーンは多いですね。

マイクに求めるもの(性能、使い勝手)を教えてください。

Yussan:挿して音を出して録音するとき「よりクリアーであって欲しい、なおかつそのあと処理しやすい、クセがなく全音域出てしっかり拾ってくれる部分」を求めています。一回使ってみて、そのときの印象というか、ぱっと入れたときに「あ、この音いい!」といった直感的な部分が重要ですね。
 
Nobu:自分がライブであれ歌を録るときであれモニターしながら歌を録るのですが、マイクによって質感が全然変わるなという印象があります。
僕が求めたいのは、高い音(張っているときの声)もそうなんですけど、ちょっと低めだったり、普通にしゃべるくらいの声をしっかり鮮明に拾ってくれるマイクかな。より生の耳で人の声を聴いているのに近い音を出してくれるマイクが好きですね、僕は。だから結構しっかりローが出るマイクが好みです。
 
Yussan:Nobuの場合だったら、ライブで良く使うから耐久性の部分も出てくるんじゃないかな?
 
Nobu:そうやね~、耐久性ね。でも、余り壊れたことないけどね(笑)。余り落とさないし、ある程度大事に扱っていると思うので(笑)。

Astonを手に取っての第一印象について教えてください。

Yussan:なんですかね、こんなゴツイの?って感じでしたね。画像では見てたんですけど、開けたときに、こんなしっかりしてるダイナミックマイクというか、こんなのがあるのかっていう感じですね。見た瞬間は「すごいしっかしている」という印象。あとデザインはすごい好きですね。むっちゃいいって感じです。
 
Nobu:僕もびっくりしましたね。こういう形のマイクを見るの初めてだったので。手触りもそうですけど高級感も結構あるなと、黒色でしっかりツヤもあって。見た目以外にも、パッケージ、箱のデザインにもめちゃくちゃユーモアもあり、いい感じだなと。手に取ったときは結構ずっしりとしっかりとしているなぁという印象もありました。

実際に使ってみての感想を教えてください。

4種類のボイス回路について

Yussan:この部分すごい良かったです。全部一通り音質を試してみました。仮歌撮るときはV1(男性ヴォーカル)を使っています。自然にナチュラルな声質をぱっと出してくれるところが良いですね、あとでいじりやすいなと。アコギの試し録りでもいろいろ試してみました。
G(ギター)で録ってみたら、嫌な低域や中域がカットされるというか抑えてくれる印象でいいなと思ったんですが、V2(女性ヴォーカル)もアコギに結構合うなと。
声で試したときには、わりと高域が強調されるような印象(ゲインが上がるような)があったので、「これ結構アコギに使えるんじゃない?」と思って試したら、高域がすごい好みな感じで録れたので、こういう使い方もアリなんだなと思いました。
V1(男性ヴォーカル)も、きちんとフラットに録れててアコギにも全然使えるなと。ギタリストにとってここはめちゃくちゃ使いやすい部分で、レコーディングでもリアンプや歪んだギターで試してみたいと思いました。
D(ダーク)は、マイルドな質感のヴィンテージリボンみたいな感じなんですが、単音を録るにはいいなと。使い分けで単音やフレーズとか太い音が欲しいなと思ったときには重宝しそうだと思いました。
あとは打ち込みもするので、ピアノ録りでもこのヴィンテージ感はいいなと。ピアノをとる機会があったら使ってみたいなと思います。
 
Nobu:いろいろ試してみましたが、V1(男性ヴォーカル)がモニターするときに一番良かったです。男性が使いやすい音域だったり、女性が歌いやすい音域で選べるのはとても良いですし。
人によって声の質って千差万別、十人十色というか、人によってハイが強い人だったり、ローが出すぎる人もいる中で、自分に合わせて種類を選べるという点が、使う側からするととてもありがたいことじゃないかと思いました。

マイクプリについて

Yussan:そもそもダイナミックマイクにファンタム電源でプリアンプがついているという概念が今までなかったので、画期的だなと思いました。
自宅では声を張って録音ができないので、DAW上でゲインを上げるのですが、そうすると音質が落ちてしまうので良くないなと思っていました。
このプリアンプを使うことでナチュラルにゲインを上げることができて迫力があったので、普段使いでもプリアンプをオンにして使っていましたし、その音が好きでした。
この機能はいろんな人にとって使いやすいと思いますし、プリアンプをオンにしたとき紫色に光るのも良かったです。
 
Nobu:僕も、曲によって、すごく張る曲とそうでない曲があるので、そういう部分で使い分けができるのは良いです。
静かに歌う部分が多い曲と、The Rockみたいな感じで叫ぶくらいの曲がそれぞれあるんですが、ボリュームをマイクに近づいたり離れたりすることで調整するのが難しくて、自分はちょっとそういうのが苦手なところがあって(笑)。
そういう点でもこの機能は使えるなと感じました。

ソルボセインショックマウントについて

Yussan:パッと触ったときのノイズは、マイクプリをオンにした状態でも鳴るような感じはなかったですね。その点はすごいと思いました。
 
Nobu:周りの無駄な音が入らないなと思っていました。指向性が狭いからかなと思っていましたが、多少影響あるのかもしれませんね。

マイク全体の感想について

Yussan:キャラクターが4種類変更できる部分が、使う前はEQ処理された感じなのかなと想像していましたが、実際はそうでもなくて。
各々のキャラクターがしっかり出ている部分が、まとめて凄いなというのが一番印象的でした。ここは推したい部分です。
 
Nobu:マイクスタンドに取り付けるアタッチメントが、スタンドへの付け外しがとてもしやすかったです。
例えば宅録とスタジオで使い分けるとなった場合、普通のコンデンサーマイクだと回して取ったりしなくてはならないので、このアタッチメントは革新的だと思いました。
スタジオに持って行くときだけじゃなくて、撮影の時に位置を変えたりすることがあるので、そういうときに手間がかからないのは大きいと思います。

宅録での使い勝手はどうでしょうか?

Yussan:僕はこれは宅録に向いているなと思いますね。アコギも宅録で録ったりする人もいると思いますが、キャラを変えられる部分がいろんな方にフィットするんじゃなかなと。
その部分が多くの人にお勧めしたいポイントです。
 
Nobu:僕は家で使ったんですが、人によっては複数の環境で使う場合もあると思います。環境によってマイクを調整できる点はとても良いと思います。
個人的にはアタッチメントがマイクの中心にあってマイクを水平に立てられたらいいなと。買う方目線なんですが(笑)。マイクがある程度長いので、そのほうがバランスがとりやすいなと思いました。

宅録でマイク購入を検討している方に一言お願いします。

Yussan:予算にもよりますが、このマイクはいろんなジャンルや楽器に対応できるので、これ一本あれば宅録もグレードアップすると思います。マイク購入を検討されていたらこちらをぜひ!
値段的には他のコンデンサーマイクと比較して高いと思いますが、値段以上の価値は絶対あるなと。デザインだけじゃなく機能、音質もすべて踏まえてコスパはいいと思います。
 
Nobu:マイクを選ぶときに難しいのって、試すことがなかなかできないことが問題だと思うんですね。
値段も安いものから高いものまでいろいろある中で、自分の予算に合わせてできるだけいいのを買いたいじゃないですか。
で、いいものを買ったと思って実際に使ってみると「思っていたのと違うな」っていう風になるのがめちゃくちゃ怖くて。
僕は、マイク選びはかなり慎重になっているので、スタジオに置いてあったりするマイクをいろいろ試したりもするんですけど、このマイクのように機能的に、マイクプリや4種類のボイスが選べるところとか、いろいろ設定が変えられると、どれかは当てはまるんじゃないかなと、何かしらの設定が自分に合うんじゃないかと思うんですよね。そういう意味で選びやすいなと、迷ったときはこれ1本買っておけばいいんじゃないかと思います。

PROFILE

Pulse Factory

Vo.Nobuの激しさのなかに光る儚さとカリスマ性、Yussan のアグレッシブでパンチのある Gt、分厚さを与え絶妙なコーラスを魅せる Gt.Masaki、クールな中に熱さを感じる Katsutoshi の Ba。様々な音楽性を取り込みつつ次世代の王道を往く、ド真ん中貫くロックバンド。
2019年に開催した梅田クアトロでのワンマンライブは超満員!! 同年12月には東名阪ワンマンライブを行い、2020年2月には東京・渋谷にてバンド主催のサーキットイベントを大成功させネクストブレイクを期待されている。2020年2月に1st album『ULTRANOVA』をリリース。

PRODUCTS

/ 製品情報

Aston Origin

トランスレスで中低域が太く、ナチュラルで芯のある音質。セカンド・マイクとしてはもちろん、メイン・マイクとしても取り扱いやすいお薦めのコンデンサー・マイク。男性ボーカルやアコースティック・ギターなどの録音に最適。

Aston Spirit

3つの指向性パターンを持ち、様々なシチュエーションに対応可能。トランス内蔵、煌びやかな高音域が特長。女性ボーカル、ピアノなどのアンビエンス用途まで活躍するバーサタイルなコンデンサーマイク。

Aston Stealth

マルチボイスパターン、高音質マイクプリ内蔵、ソルボセインショックマウント内蔵…全く新しいコンセプトのブロードキャスト品質を実現したダイナミックマイク。

OTHER ARTIST

/ アーティスト

トランペット奏者
村上 基

ロックバンド
Pulse Factory

Coming soon…

Coming soon…

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