プロドラマーに聞く、最初の練習。
Case.10 [Tatsuya(Crossfaith)]
プロとして活躍するドラマーも、始めた頃は初心者だったはず。凄腕テクニックを習得した彼/彼女らは初心者だったころ、いかにして練習に取り組んでいたのか??
この連載は、独自のインタビューから、初心者にも役立つ練習ネタを探る、ドラマー必見のコンテンツです!
シリーズ10回目は、名実共に世界に名を馳せる実力派若手ドラマーであるCrossfaithの「Tatsuya」さんが登場!1990年8月23日大阪府に生まれ、5才の時パーカッションを触りだし、子供の頃Chad Smith(Red Hot Chili Peppers)に影響を受けドラムを始める。それと同時にドラムスクールに通い、2008年に僅か16才ながらCrossfaithを結成。世界40カ国近くに及ぶワールドツアーを行い、Download Festival、Reading & Leeds Festival、Hellfest、Soundwaveなどといった名だたる海外フェスでメインステージを務め、Crossfaith以外でも栄喜(SIAM SHADE)、黒夢などといったアーティストのレコーディング及びライブにもサポートやゲストといった形で参加するなど大活躍中です。
大事なのはイメージ力
【Q1】ドラムを始めた時期と、そのキッカケは?
Tatsuya – ドラムを叩き始めたのは確か8歳ぐらいの頃だったはず。家で兄貴と一緒にMTVを見ていたらちょうどRed Hot Chili PeppersのスレインキャッスルでのLIVEビデオが流れて、一瞬でChad Smithの繰り出すグルーヴにノックアウトされました。そして自分にはどの楽器よりもドラムが1番クールで派手だと感じたので、『俺もあんな凄いドラマーになる』と思ったのがキッカケでした。
【Q2】始めた頃の練習方法、特に自分一人で行っていた練習法は?
Tatsuya – 始めた頃はひたすら自分の好きなドラマーの動きを完璧に真似て、色々なリズムを身体にしみ込ませていました。これは後になって良かったと思ったことだけど、たくさんのアーティストのアルバム1枚、つまり全曲叩けるようになるまで繰り返し聴いて練習することで、本当に様々なスタイルや演奏法、表現が身に付くと思いました。
【Q3】初心者の練習法で、ひとつだけオススメするとしたら?
Tatsuya – 練習法はたくさんあるだろうけど、大事なのはイメージ力だと思う。というのも曲を聴いてみて、どこをどういう風に叩いてるからこんな音が出てる。と脳内でイメージすることで始めはゆっくりでも徐々に慣れていき、上手く叩ける様になるよ!
“All Photo by cazrowAoki”
まとめ
子供の頃、世界を代表するドラマー、Chad Smithのグルーヴに影響を受けてドラムを始めたTatsuyaさん。その頃に抱いた想いを現実にすべく16歳にしてCrossfaithを結成し、その後国内のみならず世界を飛び回り活躍するドラマーに。そんなTatsuyaさんオススメの練習法は脳内イメージ。最初はなかなかイメージ出来ないかも知れませんが、好きなバンドのライブ映像などを観ながらイメージしてみると良いかも知れませんね。そして様々なアーティストを真似て叩くという練習法も、上達に向けての大切な鍵となりますので、是非とも参考にしてみて下さい。
ARTIST LIST
Case.06 川上優 「バスドラの音だけ聞こえやすくしてた」
Case.07 ナオミチ 「プラスチックのシンバルが割れるぐらい」
Case.08 神宮司治 「8ビートを叩けるようになった時の喜びは大きかった」
Case.09 山葵 「上手いドラマーはみんな口ドラムが上手いんですよ」
Case.11 松下マサナオ 「自分で気付いて修正していく過程が大切」
Case.14 澤村小夜子 「自由さを感じて、すぐにバンドは楽しいと思った」
Case.15 長谷川正法 「スティックを跳ね返らせる感覚を身に付ける」
Case.16 加藤勲 「練習でも演奏でも録音することが大事」
Case.17 ハットリクミコ 「エアドラムでずっと練習してました。」