【ARTIST】始めはみんな初心者。プロドラマーに聞く、最初の練習法。 Case.09

プロとして活躍するドラマーも、始めた頃は初心者だったはず。プロドラマーに初心者時代を振り返ってもらい、練習方法のヒントを探す、オリジナルコンテンツ。

プロドラマーに聞く、最初の練習。
Case.9 [山葵(和楽器バンド)]

プロとして活躍するドラマーも、始めた頃は初心者だったはず。凄腕テクニックを習得した彼/彼女らは初心者だったころ、いかにして練習に取り組んでいたのか??
この連載は、独自のインタビューから、初心者にも役立つ練習ネタを探る、ドラマー必見のコンテンツです!

今回は国内のみにとどまらず、海外でも人気を博している「和楽器バンド」のドラマー、山葵さんにご登場いただきました。山葵さんは中国出身の岡山育ち、ニコニコ動画の人気カテゴリ“演奏してみた”にて圧倒的な人気を誇るドラマー。15歳よりドラムを始め、ロック・ポップスのみならずダンスや演劇とのコラボレーション、レコーディングワークなど幅広いフィールドで活動。メンバー最年少でありながら、テクニックには相当な安定感があり、中でも高速のツーバスは黒流とのコンビネー ションと共に、この和楽器バンドの名物となっています。

一番大事にしていることが「歌心」

【Q1】ドラムを始めた時期と、そのキッカケは?

山葵 – 中学3年生の終わり頃、学校のブラスバンド部の演奏を観た時ドラムに釘付けになって、同時期にメタル好きな友人に激しい音楽を教えてもらいカッコいい!と心が震えました。そこからドラムにシンパシーを感じ、始めて間もないくせにプロになってやる!と決意しました。(笑)その後高校に入学して間もなく、早く上達したいと思いドラム教室に通い始めました。

【Q2】始めた頃の練習方法、特に自分一人で行っていた練習法は?

山葵 – 最初は右も左もわからないので、好きなバンドのバンドスコアを買ってひたすらドラムをコピーしてました。割と早い段階で教えを受けるようになったので、そこから基本的なリズムパターンや、手足のダウンアップ奏法、チェンジアップ、手足のコンビネーション練習などをよくやっていました。あとは当時メタルが好きだったので、ツインペダルを買ってからはドコドコとツーバスの練習に励んでました。
今思えば稚拙な演奏でしたけど、出来ることが増えることで好きな曲が叩けるようになることがとにかく楽しかったので、その頃はあまり練習が辛かったという記憶はありません。

【Q3】初心者の練習法で、ひとつだけオススメするとしたら?

山葵 – これは口酸っぱく師匠に言われたことでもあるんですが、僕がドラムを演奏する上で一番大事にしていることが「歌心」です。早いフレーズはテンポを落としても良いので、自分の演奏するフレーズは必ず口で歌えるようにしてください。スネアを「タン」、バスドラムを「ドン」、ハイハットを「チッ」というように、言葉に当てはめて歌ってみてください。自分の演奏を歌えるということは、そのフレーズを頭で理解し心で感じられているということで、それができないと音楽ではなくただ手足を動かすゲームになってしまいます。それでは人の心を動かすノリノリでカッコいい演奏はできません。上手いドラマーはみんな口ドラムが上手いんですよ(笑)

まとめ

練習をすればするほど、出来ることが増えていく。それが楽しさに繋がることにより、さらに練習を続けるモチベーションになっていった山葵さん。まずは自分が心でリズムを感じられるようにならないと人の心は動かせない。叩くフレーズを頭で理解し心で感じられるように、叩くフレーズを言葉に出して自分の演奏を歌えるようになるという練習法。これだけならまずはドラムセットが無くても出来ますから、今すぐにでも始めたい練習法ですね!

Release note

TVアニメ「双星の陰陽師」オープニング&エンディングテーマ
~Valkyrie-戦乙女-/アイズ ~
2016年6月24日発売

LINK

ARTIST LIST

Case.01 藤原佑介「とにかく楽譜と耳コピを」

Case.02 KEN’ICHI 「言語を喋るのと同じ」

Case.03 桝谷マリ 「楽しんで音楽に合わせて」

Case.04 ユウイチ 「出会ったのは中学1年」

Case.05 はな 「初めて触ったのは高校生の時」

Case.06 川上優 「バスドラの音だけ聞こえやすくしてた」

Case.07 ナオミチ 「プラスチックのシンバルが割れるぐらい」

Case.08 神宮司治 「8ビートを叩けるようになった時の喜びは大きかった」

Case.09 山葵 「上手いドラマーはみんな口ドラムが上手いんですよ」

Case.10 Tatsuya 「大事なのはイメージ力」

Case.11 松下マサナオ 「自分で気付いて修正していく過程が大切」

Case.12 リアド偉武 「ゆっくりなテンポで頭で理解」

Case.13 Mally 「簡単なことほど難しい」

Case.14 澤村小夜子 「自由さを感じて、すぐにバンドは楽しいと思った」

Case.15 長谷川正法 「スティックを跳ね返らせる感覚を身に付ける」

Case.16 加藤勲 「練習でも演奏でも録音することが大事」

Case.17 ハットリクミコ 「エアドラムでずっと練習してました。」

Case.18 諸石和馬 「ドラムを叩き始めたのは小学生」

Case.19 山本晃紀 「好きな音楽に合わせて楽しく練習するのが一番」

Case.20 むらたたむ 「録音したり動画を撮ったり」

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