プロドラマーに聞く、最初の練習。
Case.4 [ユウイチ(Civilian Skunk)]
プロとして活躍するドラマーも、始めた頃は初心者だったはず。凄腕テクニックを習得した彼/彼女らは初心者だったころ、いかにして練習に取り組んでいたのか??
この連載は、独自のインタビューから、初心者にも役立つ練習ネタを探る、ドラマー必見のコンテンツです!
第4回は、メンバー全員が中学校で出会い結成された沖縄発信のCivilian Skunk(シベリアンスカンク)のドラマー「ユウイチさん」へのインタビュー。Civilian Skunkは2012年、18歳でメジャーデビュー。映画主題歌、アニメ、バラエティ、歌番組のエンディングに大抜擢されるなど、楽曲のクォリティも高評価を受けていて、ミュージックビデオは公開1ヶ月で40万回再生されネットで話題になっています。現在は日本と台湾を中心にライブ活動を展開中。ユウイチさんはそんな勢いのある若手バンドの屋台骨を支えています。
出会ったのは中学1年
【Q1】ドラムを始めた時期と、そのキッカケは?
ユウイチ – ドラムに出会ったのは中学1年の頃。今のバンドを結成する際に
ドラムだけが余っていたのでやることになりました。最初はドラムって言葉すらも分からなかったのですが(笑)バンドを結成してみんなで音を出すようになってからドラムって楽しい‼と思いドラムを始めました。
【Q2】始めた頃の練習方法、特に自分一人で行っていた練習法は?
ユウイチ – 始めた頃は練習方法なんて分からず、初めてコピーしたMONGOL800の”小さな恋のうた”ばかり叩いてました(笑)また当時は運動部に所属していてそこがメインでバンドは遊びだったので特に練習もしていませんでした。。。
【Q3】初心者の練習法で、ひとつだけオススメするとしたら?
ユウイチ – 自分が今オススメしたい練習方法はクリックの”ピッ”となる場所を裏に感じる練習です!※ルーディメンツ等は様々な教本やサイト等で紹介されていると思うので、そこに中々載ってないこの練習をオススメします!これは難易度が高めだと思いますが、最初からこれを練習するのとしないのとでは、後から大きく差が出ると思います。”ピッ”のタイミングに合わせてハイハットを踏んで”チッ”と鳴るところを1&2&…の&にハマるようにビートを刻めるとマルです。「裏を制する者がドラムを制す。」と先輩に教えて頂いてからは裏を意識しまくりです(笑)是非お試し下さいっ!!!
※”ピッ”を裏で感じる
なんのことやら?と思われるかもしれませんが、この練習はリズムの”裏”を感じるのにとても役立つ方法です。文章だけで説明するのは難しいので、図も交えて説明します。メトロノームがあったら鳴らしながらやってみましょう。
1. 手を叩きながら『1と2と3と4と』口ずさんでください。この時『1.2.3.4』とメトロノーム、手を叩くタイミングが同じになるようにやってみましょう。メトロノームと手拍子は「表」のタイミングになっています。これは簡単ですね。
2. 次に、先ほど口ずさんだ『と.と.と.と』とメトロノーム、手を叩くタイミングが同じになるように叩きます。つまり、「裏」のタイミングで手を叩くことになります。ちょっと難しいかもしれませんが、次のようにやってみてください。『1と2と3と4とウン1と2と3と4とウン…(続く)』すると、「ウン」の前後で手拍子の位置が表と裏で入れ替わると思います。コツは「ウン」の後にすぐ次の「1と」を始めること。イメージは「..サントシットウンイットニット..」という感じです。
慣れてくると、意識するだけで手拍子の位置を「裏」で感じることができるようになりますよ!なんていっても難しいですよね…。なにこれ興味ある!という人は、動画サイトなどで「リズム、クリック、裏」などと検索すると、この練習方法を紹介した動画が見つかるかも?ぜひ探してみてください。
まとめ
中学生の時にドラムの名前も知らない状態から始め、早くも18歳の時にはメジャーデビュー。その急成長の過程を支えたものは音楽が好き、ドラムが好きといった気持なのかも知れません。その気持ちが表れるライブでは本当に楽しそうにドラムを叩いていますが、その姿は今でも1日に数時間練習するという日々の努力に裏付けされているものなのでしょう。今回教えて頂いたリズムの裏を感じる練習方法、リズムの裏は楽曲のノリを出すための重要な要素の一つです。ユウイチさんのように楽しみながら、しっかりと練習していきたいところですね。
LIVE INFO
Civiian Skunk ワンマンライブ
8/21(Sun) 豊見城市立中央公民館
Release note
New Single
「ReSTART」
2016年4月20日発売
LINK
ARTIST LIST
Case.06 川上優 「バスドラの音だけ聞こえやすくしてた」
Case.07 ナオミチ 「プラスチックのシンバルが割れるぐらい」
Case.08 神宮司治 「8ビートを叩けるようになった時の喜びは大きかった」
Case.09 山葵 「上手いドラマーはみんな口ドラムが上手いんですよ」
Case.11 松下マサナオ 「自分で気付いて修正していく過程が大切」
Case.14 澤村小夜子 「自由さを感じて、すぐにバンドは楽しいと思った」
Case.15 長谷川正法 「スティックを跳ね返らせる感覚を身に付ける」
Case.16 加藤勲 「練習でも演奏でも録音することが大事」
Case.17 ハットリクミコ 「エアドラムでずっと練習してました。」