GiGS
Wienners:
玉屋2060% & アサミサエの
JUNO-DS音色制作現場に潜入
シンセ・サウンドを巧みに採り入れた独自のバンド・サウンドでオーディエンスを沸かせるWienners。GiGS6月号では、そんなWiennersの最新フル・アルバム『BURST POP ISLAND』を掘り下げるインタビューと共に、楽曲の作詞・作曲を手掛けるコンポーザーの玉屋2060%さんとキーボーディストのアサミサエさんにJUNO-DS61Bを試奏してもらうスペシャル企画が展開されています。そこで、このページではその取材現場の模様をお届けしましょう!
中級&上級者の高度な要求にもしっかりと応えてくれる実力を兼ね備えたシンセサイザー:JUNO-DS。その魅力はズバリ、“音の良さ”“シンプルな操作性”、そして“軽量設計”です。しかも今回2人に試奏してもらったJUNO-DS61Bは、鍵盤がすべて黒で統一されたオール・ブラック仕様。高品位な音質や多数搭載された即戦力のプリセット・トーン、可搬性に優れた軽量さなどの魅力はそのままに、精悍なルックスをまとった限定モデルになります。
「全部の鍵盤がブラックになるだけでこんなに印象が変わるんですね。すごくカッコ良いです」(アサミ)
「しかも、プリセット音色がすごく良いから楽しい。初めてシンセを買う人やこれからバンドを始める人なら、このプリセット音色だけでも十分実戦で使えますよ」(玉屋)
さらに、2音色を重ねてレイヤーさせたり、リアルタイムに音を歪ませる等の操作もパネル面に用意されたツマミやボタン、スライダーでダイレクトにコントロールできる点も重要なポイント。
「リアルタイムに音を作っていけるのは曲作りの面でもとても重要ですよね」(玉屋)
「音色を重ねる手順も直感的だし、各音量のバランスをスライダーで感覚的に調整できるのがすごく良いです」(アサミ)
十分本機の魅力を堪能してくれたところで、続いて2人にオリジナル音色の制作に取り掛かってもらいました。JUNO-DS61Bで作り込んでくれた3つの音色を紹介していきましょう!!
「まず私は、「シャングリラ」っていう曲とか「LOVE ME TENDER」の裏サビ、あと「十五夜サテライト」といったドラマチックな楽曲で使っているような音色を作ってみました。プリセット・リストの中で見付けた[D50 Fantasia]と[Nice Piano]を重ねたんですけど、ベル(D50 Fantasia)を主役にして、ピアノで下の部分を補う感じ。ただ、もう少しピアノらしさを感じたかったので、ピアノだけ1オクターブ下げました。もっとこだわりたい人は、ここからベルとピアノのリリースを合わせていったりすると良いんじゃないかと思います」(アサミ)
「僕はWiennersの楽曲でよく登場するシンセ・サウンドを。芯にしたのは[Sy:S02 Synth Solo]で、そこに[Sy:S29 StepTrance 2]を重ねます。その前に、[Sy:S02 Synth Solo]を2つ重ねつつ、もう1つオクターブ下で重ねたユーザー・パッチを作っておきました。このままだとちょっと硬い音だから、もう少し馴染むようにコーラスを掛けて柔らかくしたい…いやぁ、凝っちゃうなぁ(笑)。硬くて馴染みづらいものはコーラスを掛けたり、もしくはディストーションで歪ませると馴染みが良くなります。で、ベロシティーは100に。こうするとWiennersでよく使っている、リードもバッキングもいけるシンセになります。これでみんなWiennersのコピーができますよ」(玉屋)
「最後の1音色は、テキトーにダイヤルを回して出たプリセットをベーシックにして作り込んでいこうと思います。これは僕も曲作りの最中によくやる手法なんだけど、頭で考えているだけでは絶対に浮かばないようなアイディアが出てくるし、そういう制限を設けた方が作りやすい場合もあるんですよね。せっかくだから普段あまり使わないようなカテゴリーから選ぼうかな。ワールドとかはどう?」(玉屋)
「わードキドキする(笑)。7回ダイヤルを回すとリストの最後まで行くから…はい![Wr:089 Bird]が出ました! 鳥の鳴き声かぁ…難しそう…大丈夫?(笑)」(アサミ)
「うーん…やってみないと分からないな(笑)。じゃあ僕はシンセのカテゴリーから…「Sy:217 Technotribe」! こうなったらもう効果音を狙っていきましょうか。まずはリリースを伸ばして…あ、意外と面白くなりそう。アフロハウスとかに使えそうだし、アルペジエイターで走らせるとカッコ良い。さらにフィルターを掛ければ裏打ちにも使える」(玉屋)
「ホントだ(笑)。曲と曲の繋ぎとかでも使えそうな音になった」(アサミ)
「ちょっとサンプラー的な扱いでね。あとはリズムにアクセントを付けたりすると、かなり使えると思います。こういう遊び方というか、予期しない音色を発明できたりするのがシンセの醍醐味ですよね」(玉屋)
「うん。ビギナーの人も是非この音色を一度聴いてみて、自分なりのやり方で遊んでみて欲しいなって思います」(アサミ)
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