【ARTIST】TAIKO-1 × アーティストVol.2 MASAYUKI SAKAMOTO

担ぎ桶の名手であり、TAIKO-1の開発にも深く携わった和太鼓奏者のひとり、坂本雅幸氏。電子和太鼓の新たな可能性についてのインタビューと、スペシャルゲストとしてBRAHMANのギタリスト KOHKI氏を迎えたセッション動画をお届けします。和太鼓とエレキギターという新しい編成でのパフォーマンスはこれまでの太鼓のイメージを大きく変えるかもしれません。

電子和太鼓TAIKO-1と、
アーティストによるコラボレーション

第2弾は担ぎ桶の名手、坂本雅幸氏。
鼓童在籍時に電子和太鼓のアイデアをいただき、
その後も開発に多大なご協力をいただいています。
坂本氏が考える、電子和太鼓の新たな可能性とは―
インタビューと、それを体現するパフォーマンスで示していただきました。
スペシャルゲストとしてBRAHMANのギタリスト KOHKI氏を迎え、
和太鼓とエレキギターという新しい編成でのパフォーマンス。
これまでの太鼓のイメージを大きく変えるかもしれません。

和太鼓奏者

Masayuki Sakamoto

坂本 雅幸

太鼓芸能集団「鼓童」の中心的な演奏者としてソロやセンターポジションを務め、そのしなやかで繊細な演奏スタイルでアンサンブルの要として舞台をリードし続ける。2017年に独立、ソロとしての活動を開始し、国内はもとよりヨーロッパ、アメリカ、ブラジルなど世界各地で演奏を行う。確かな技術とオリジナリティーを併せ持ち、様々なミュージシャンやアートとの共演を積極的に行っている。
楽器としての太鼓の可能性の探求にも力を注いでいる。担ぎ桶太鼓の表面と裏面で異なるチューニングができるように改良した調律桶太鼓「奏(かなで)」の監修を行い、「奏」は2015年のグッドデザイン賞を受賞。現在は、電子楽器メーカーRolandと世界初の「電子和太鼓」の開発に関わる。

Guitarist

KOHKI

1997年、BRAHMANに加入。
今年結成25周年を迎えた。
2005年から6人編成アコースティックバンドOAUのギタリストとしても活動中。

インタビュー

INTERVIEW

電子和太鼓にどのようなイメージをお持ちですか

私自身、昔ドラムをやっていて電子ドラムの存在を知っていたので、太鼓が電子楽器になることに対して抵抗はありませんでした。むしろ「どうしてないのだろう」と思っていました。
自分が得意だった「担ぎ桶」という演奏スタイルは機動性がありますし、足でエフェクター等の操作も可能なので、電子和太鼓にぴったりなのではないかと思い、提案させていただきました。
たとえば、両面打ちをしながらピッチを上げていったり、ディレイや深めのリバーブをかけて奥行きを出したりという使い方ですね。
大太鼓や伏せ打ちというスタイルだとなかなか電子楽器をイメージするのは難しかったかもしれません。

「TAIKO-1」にはどのような可能性があるでしょうか

たくさんの演奏者が自由な発想でTAIKO-1を使って、見たこともない、ワクワクするような、そんな全く新しいパフォーマンスがたくさん生まれてほしいと思っています。それがこの先の和太鼓文化の発展にも繋がってくれたなら、夢のようで本当に嬉しいですよね。
たとえば、ルーパー等を使うと一人でアンサンブルができます。他にも、太鼓奏者は口唱歌といって、口でリズムを覚えたり伝えたりすることが多いのですが、その際に大げさに音を伸ばしたり、「ドン」ではなく「ガーン」と生の太鼓では出ない音を唱ったりすることがあります。TAIKO-1であればそのような音を具現化することもできます。つまり頭で思い描いている音やリズムを、実際に自由自在に表現できるのです。
もちろん、練習にも環境を気にせず使えますし、今までは太鼓の持ち運びや場所を探すのが大変だったレコーディングも簡単に出来てしまいます。
ただ、そういった太鼓の代用品としてだけではなくて、新しい楽器としても活用していきたいですね。

ライブや舞台への想いについてお聞かせください

もともとライブに行くのが好きですし、音楽を聴いたり舞台を見たりすると気持ちが救われることがたくさんあります。そういう機会が減ってしまっているのは寂しいですね。
自分にとってはその場の空気感や、人との出会い、会場に向かうまでの道のりやワクワク感も大好きなので、オンラインだけというのも少し寂しい。
コロナ禍では私達もなかなか思うように演奏活動が出来ませんが、少しでも演奏を楽しみに待ってくれている方がいるのであれば、頂いた機会に良い演奏が出来るようにしっかり準備していきたいと思っています。

今回の演奏の見どころはどこでしょうか

ソロについては、リズムと音を太鼓らしくシンプルに構成しました。音に変化をつけたり、少しエフェクトを使ったりして遊びを入れつつも、しっかりと演奏するということをポイントにしています。今回はTAIKO-1とルーパーさえあれば再現できるように作っています。ちなみにTAIKO-1はオリジナルの音色を取り込んだりも出来るので、表現の可能性が広がりますね。
頭で思い描いた音やリズムを、自分の思い通りにどんどん構築していけるのが、演奏していて面白いです。
 
KOHKIさんとのデュオは、少し複雑な7拍子で作曲しました。こちらは音作りに一番こだわっています。
ギターの音と馴染ませるために、前半は音の余韻をかなりカットしています。こういった使い方ができるのも電子楽器ならではですね。低音の太鼓にフチの音や締め太鼓の音を重ねて、アタック音を強調している箇所もあります。和太鼓らしさを残しつつエレキギターに負けない音を作るのは大変でしたが、とても楽しかったです。

ムービー

MOVIE

MOVIE1

TAIKO-1×坂本雅幸パフォーマンス「Pulse」

MOVIE2

TAIKO-1×坂本雅幸パフォーマンス「村雨/MURASAME」

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