<
プロドラマーに聞く、最初の練習。
Case.2 [KEN’ICHI]
プロとして活躍するドラマーも、始めた頃は初心者だったはず。凄腕テクニックを習得した彼/彼女らは初心者だったころ、いかにして練習に取り組んでいたのか??
この連載は、独自のインタビューから、初心者にも役立つ練習ネタを探る、ドラマー必見のコンテンツです!
第2回は、2007年、SEX MACHINEGUNSが行ったメンバーオーディションに一般応募で参加し、パワーをスピードを高い次元で両立し、且つ正確な演奏技術が高く評価され、約200人の応募の中から抜擢されて正式メンバーとして加入し、シーンを牽引。現在はElectric Dance MetalバンドLOKAを結成し、現在は国内のみにとどまらず海外でも活動を行う一方、THE ALFEE 高見沢俊彦ソロツアーサポートやMarty Friedman、石川さゆりのレコーディング、宮野真守のMVに数本出演するなど、その他多くのアーティストのLIVEサポート、レコーディングで活躍する「KEN’ICHI」さんが登場!
自然と言葉は喋れるようになってる
【Q1】ドラムを始めた時期と、そのキッカケは?
KEN’ICHI – 小学校高学年の頃、当時X JAPANが好きだったんですが、同じくX JAPANが好きでよく放課後一緒に音楽の話をしていた当時の教育実習の先生に旅行のお土産を買って帰ったら、そのお返しにとYOSHIKIさんモデルのスティックを頂いたのがキッカケですかね。
【Q2】始めた頃の練習方法、特に自分一人で行っていた練習法は?
KEN’ICHI – 始めた頃は練習をするというよりもドラムが遊びの一つだったので、ただひたすら当時好きだったバンドの曲をたくさんコピーしていました。海外の凄腕ドラマーの演奏を聴いても、食べ物や体格が違ったところで、同じ人間なんだからその人に出来て自分に出来ないことなんて絶対にない。と思って難しいことでもとことん出来るようになるまでやっていましたね。
その後、練習らしい練習をするようになってからは、クリックを使ってルーディメンツやアクセント移動※、チェンジアップなどの基礎はもちろん、ツーバス※の速さと正確さを磨く練習を毎日のようにしていました。
【Q3】初心者の練習法で、ひとつだけオススメするとしたら?
KEN’ICHI – はじめのうちは何でもいいから楽しみながら、とにかく多くドラムに触れる時間をつくるということが何より大切な練習かと思います。できれば毎日欠かさないように。
楽器を操るということは言語を喋るのと同じようなことで、たくさん周りの言葉を聞いて喋ってを繰り返していけば、自分も赤ちゃんの時にはできなかったけれど気が付いた時には今のように自然と言葉は喋れるようになってますからね。英語だってフランス語だって、誰しもやってできないことはないですから。
※アクセント移動
ドラム基本練習のひとつ。強弱の工夫で表現の幅がグッと広がるドラム。例えば「ダンタンタンタン」と「タンタンタンダン」とそれぞれ口にしてみると、そのリズムの違いが体感できると思います。この無限大の組み合わせがドラムの面白いところです。強弱のことを「ダイナミクス」とか言うと少しデキる感が増します(笑)
※ツーバス
バスドラムを2つ使う、ドラムキットのバリエーション(ページ上部のKEN’ICHIさんのセットはまさにこれっ!)。バスドラムがひとつでも「ツインペダル」と呼ばれる特殊なアイテムを使うことで、ツーバス奏法が可能に。最近では、テクニックが多様化しているので、様々なジャンルでツーバス奏法が取り入れられています。
まとめ
KEN’ICHIさんがドラムを始めるきっかけとなった、教育実習の先生は今頃びっくりされているのではないでしょうか?出会いが重要だと改めて感じますね。また、憧れのミュージシャンやドラマーを目標に練習することで、ドラムのテクニックは成長していくということもKEN’ICHIさんの言葉からわかります。もちろん、憧れの対象が身近な先輩や友人でも、同じことが言えるでしょう。ドラムに楽しみながら触れている時間が、初心者ドラマーを一番育てるんですね。
LIVE INFO
LOKA presents “THE ORISINS TOUR 2016”
05/04[Wed] 横浜 club LIZARD
05/05[Thu] 柏 PALOOZA
05/06[Fri] 仙台 MACANA
05/08[Sun] 札幌 DUCE
05/21[Sat] 心斎橋 club DROP
05/29[Sun] 名古屋 HOLIDAY NEXT
06/08[Wed] 渋谷 TSUTAYA O-WEST
Release note
LOKA New ALBUM “EVO:ERA”
LINK
KEN’ICHIさんのドラムを動画でチェック!
New MV “PERFECT ENEMY”
※YouTubeで開きます
ARTIST LIST
Case.06 川上優 「バスドラの音だけ聞こえやすくしてた」
Case.07 ナオミチ 「プラスチックのシンバルが割れるぐらい」
Case.08 神宮司治 「8ビートを叩けるようになった時の喜びは大きかった」
Case.09 山葵 「上手いドラマーはみんな口ドラムが上手いんですよ」
Case.11 松下マサナオ 「自分で気付いて修正していく過程が大切」
Case.14 澤村小夜子 「自由さを感じて、すぐにバンドは楽しいと思った」
Case.15 長谷川正法 「スティックを跳ね返らせる感覚を身に付ける」
Case.16 加藤勲 「練習でも演奏でも録音することが大事」
Case.17 ハットリクミコ 「エアドラムでずっと練習してました。」