V-MODA ARTIST INTERVIEW #03 パスピエ 成田ハネダ

04年に設立されたイタリア発のヘッドホン・ブランド “V-MODA” 。比類のない品質と、洗練された個性的なデザインで世界のトップDJを魅了し続けているV-MODAの代表的なモデルを、プロ・ミュージシャンが試聴するインプレッション・インタビュー。第3回目は、“パスピエ”から成田ハネダが登場。

V-MODA ARTIST INTERVIEW

#03

パスピエ
成田ハネダ

04年に設立されたイタリア発のヘッドホン・ブランド“V-MODA”。世界のトップDJを魅了したフラッグシップ・モデルM-100をはじめ、比類のない品質、ファッション・フォワード・デザインに優れた商品群をリリースし続けている。そんなV-MODAを、プロ・ミュージシャンが試聴するインプレッション・インタビュー。第3回目は、卓越した音楽理論に裏打ちされた摩訶不思議なポップセンスに定評のある4人組バンド“パスピエ”から、全楽曲の作曲を手掛けるキーボーディストの成田ハネダが登場。Crossfade M-100とCrossfade2 Wirelessを試聴してもらった。

作っているときのイメージを
そのまま反映してくれるヘッドホン

成田ハネダが考える
ヘッドホン選び

各パートの音を聴き分けられるかが
ヘッドホンを選ぶときの基準

僕は基本的に作業用としてのモニタリングヘッドホンを使うことが多く、各パートの音がしっかりと聴き分けられるのは、作業用ヘッドホンを選ぶときの基準としてありますね。外で音楽を聴くときはBluetoothイヤホンを使いますが、イヤホンは作業用というわけではないのでフィーリングで選ぶようにしています。出先で音楽を聴くときは騒音などがあるので、それに対してしっかりと音楽が聴けて、かつ疲れないのはすごく大事かなと思います。高音域がよく出て低音域がガツッとカットされると、ずっと“シャカシャカ”鳴ってうるさく感じてしまうので。そういう意味で、ヘッドホンよりもイヤホンのほうが付け心地は気にしますね。

成田ハネダ×Crossfade2 Wireless

ライブっぽいというか
空間にいる感覚が強い

5月にリリースしたアルバム『more humor』から、「ONE」と「煙」という曲で試聴させてもらいました。まずは、奥行きをすごく感じるヘッドホンだなと。あくまでも僕の感触なんですけど、空間にいる感じがすごく強くて。遮音性が高いというか。いいバランスだなと思ったのが、立体感を出したいのならモニタリングヘッドホンに近い感覚というか、真ん中の定位よりも各パートをしっかりとバランス良く聴かせるイメージがあるんですけど、Crossfade2 Wirelessは真ん中の音像もしっかりと聴こえる。何て言うんでしょうね…これも僕の感覚ですけど、ライブっぽいというか、空間にいる感覚が強いヘッドホンですね。

低音域の再現度もしっかりと出ていると思います。スピーカーとヘッドホンを聴き分けるとき、耳で聴こえてくる低音と体で感じる低音ってやっぱり違って、それをヘッドホンでもなるべく味わいたいんですけど、ヘッドホンの特性上、難しいことも多くて。でもCrossfade2 Wirelessを聴いた感じだと、しっかりとローエンドまでカバーリングされているイメージはありました。装着感もすごく心地良かったですね。低反発感がいい感じだなって(笑)。

Crossfade2 Wireless Codex Edition

M-100サウンドを更に昇華しハイレゾ対応させたオーバーイヤーヘッドホン。日本製CCAWコイルを採用したデュアルダイアフラムドライバーはシャープな高域からパワフルな低域まで全帯域で最高のサウンドを実現。ワイヤレスでも高音質を実現するaptXコーデック、AACコーデックに対応。

成田ハネダ×Crossfade M-100

解像度が高く聴こえるぶん
音圧も少し出て聴こえる

僕はCrossfade2 Wirelessよりもこっちのほうが好きかもしれないですね。音の解像度が高く聴こえる感じがしました。それこそチューニングの問題だと思うんですけど、どうしても機種によってある程度のイビツさが出てくると思うんです。80~150Hzあたりが膨らんで聴こえることがヘッドホンもモノによってはあると思うんですけど、そういうイビツさをまったく感じさせない。音楽の作り手目線で言うと、作っているときのイメージをそのまま反映してくれるようなヘッドホンじゃないかなと。

解像度が高く聴こえるぶん音圧も少し出て聴こえるというか、でもそれが嫌な音圧ではない感じがしました。
今の時代というか、僕らもだんだん取り入れつつあるんですけど、同期だったりトラックと混ぜ合わせてバンドサウンドを作ったり、それこそ音楽自体がEDMとの親和性も強くなってきていると思うんです。そういうところでも柔軟に対応してくれそうなイメージはありました。

Crossfade M-100

V-MODAを代表するオーバーイヤーヘッドホン。デュアルダイアフラムを採用したドライバーに、様々なアーティスト、プロデューサーの意見を取り入れて作り上げたサウンドは全世界で多くのEditors Awardを受賞。ファッショナブルで個性的なデザインを採用。

試聴を終えて

オールマイティにいろんな
音域をカバーできるヘッドホン

今まで使ってきたヘッドホンとキャラクターが全然違うけど、レンジの広さはすごく感じましたね。レンジが広いと、それこそ普段聴こえていなかった音が聴こえてくるから、気になっちゃうところも出てくるんですけど(笑)、そのへんも整頓されて聴こえてくるイメージ。いろんなヘッドホンがある中で、しっかりと特性を持ったヘッドホンだなと思いますし、例えばベースがガンガンに聴こえますよとか、ハイエンドが鮮明に聴こえますよとかじゃなくて、オールマイティにいろんな音域をカバーできるヘッドホンだと思います。音楽好きの方も自宅のみで聴く方も、いろんな方が楽しめるヘッドホンですね。

PROFILE

パスピエ/09年結成。メンバーは大胡田なつき(Vo)、成田ハネダ(Kb)、三澤勝洸(Gt)、露崎義邦(Ba)。バンド名はフランスの音楽家、ドビュッシーの楽曲に由来。15年末に日本武道館にてワンマンライブを開催。現在、全国ツアー《パスピエ TOUR 2019 “ more You more》を開催中。
http://passepied.info

RELEASE

NEWEST FULL ALBUM
more humor
【初回限定盤】¥3,241+税
【通常盤】¥2,500+税
ワーナーミュージック・ジャパン
5月22日リリース

ARCHIVE

BIGMAMA

大石昌良

パスピエ
成田ハネダ

井上苑子

PABLO

FUN RUMOR STORY
Sherry

大村孝佳

GLIM SPANKY

SHE’S
井上竜馬

SILENT SIREN
すぅ

SU

SACHIKO

CHISA

大喜多崇規

Watusi

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