V-MODA ARTIST INTERVIEW #07 大村孝佳

04年に設立されたイタリア発のヘッドホン・ブランド“V-MODA”。世界のトップDJを魅了したフラッグシップ・モデルM-100をはじめ、比類のない品質、ファッション・フォワード・デザインに優れた商品群をリリースし続けている。そんなV-MODAを、プロ・ミュージシャンが試聴するインプレッション・インタビュー。第7回目は、日本トップクラスの技巧派ギタリストである大村孝佳が登場。

V-MODA ARTIST INTERVIEW

#07

大村 孝佳

04年に設立されたイタリア発のヘッドホン・ブランド“V-MODA”。世界のトップDJを魅了したフラッグシップ・モデルM-100をはじめ、比類のない品質、ファッション・フォワード・デザインに優れた商品群をリリースし続けている。そんなV-MODAを、プロ・ミュージシャンが試聴するインプレッション・インタビュー。第7回目は、日本トップクラスの技巧派ギタリストである大村孝佳が登場。今回は、Crossfade II Wirelessのワイヤレス音質をさらに向上したアップグレードモデル“Crossfade2 Wireless Codex Edition”と、Crossfade LP2を視聴してもらい、そのインプレッションについて話を聞いた。

今まで聴こえなかった音が聴こえるのは
すごく新鮮だし新しい発見がある

Crossfade LP2 × 大村孝佳

低音が深い感じがします。
でも、ハイハットの音も聴こえやすい

けっこう芯がある音なんですね。塊っぽいというか、低音が深い感じがしますね。でも、ハイハットの音も聴こえやすい。尾崎豊さんとR&Bで視聴したのですが、たぶんチューニングの部分だとは思うんですけど、楽曲的にはR&Bのほうがしっくりくる感じはありますね。タイプ的にはDJが使う機会が多いんですかね。中低域が出るので、7弦ギターのゴリッとした感じも再生されやすいと思います。

普段はあまり低域を主張するようなモニターヘッドホンは使わなくて、分離感というよりも全面に押しつけるようなヘッドホンに慣れているので、最初は違和感があったけど、ハイハットはきちんと聴こえるので不思議な感覚ですね。スネアもめちゃくちゃキレイに聴こえるので、リズム系のデバイスもしっかりと出せるのが魅力じゃないかな。低域が強いとそのへんの音域もマスキングされてしまいがちですが、それがないのは不思議な感じがしました。

Crossfade2 Wireless Codex Edition × 大村孝佳

“そうそうこう聴かせたいんだよ!”
っていう部分がプレイヤー目線でもある

Crossfade LP2と印象がまったく違いますね(笑)! 音がリッチになった感じがします。現代の音楽に合うようなチューニングというか、音の解像度が上がっていて、ピアノやボーカルのブレスもいいところが持ち上がっている印象。ツヤっぽいというか、ジューシーな感じですね。最近の音楽は超低域を作り込んでいるので、その音域が出過ぎてしまうこともあるんですけど、そこまで強く押し出されている感じはしないというか、それこそ自然な感じに聴こえますね。昔の曲を聴いても聴き心地もいいですし、ツヤっぽい感じが聴きやすい。
 
音楽全般にマッチする気がしますね。分離感が良ければいいってわけじゃないんですよね。分離感が良くても、音質だったり音色面が良くなければ、耳が疲れたり聴いてても面白くないと思うんです。分離感も良くて、楽器の音の良さというか、“そうそうこう聴かせたいんだよ!”っていう部分がプレイヤー目線でもあるというか。そこも面白いなと思いますね。普通に音楽を楽しむ人もそうですし、プレイヤー目線でもあるので、こういう音を出したいんだろうなっていうのが伝わりやすい。なので、ミュージシャンにもすごくいいと思います。

制作のときは怖いですけどね。キレイに良く聴こえてしまうから(笑)。ただ、良く聴こえるということは悪いものはもっと悪く聴こえると思うので、そういう意味では作り込みやすいとは思います。
 
装着感はどちらも違和感がないですね。ただ単に頭に乗せたようなものとか、窮屈なものはあまり好きではないんですけど、まったく違和感がない。硬くもなく柔らかすぎずって感じですね。パッドはもっちもちで(笑)、ヘッドバンドは10段階にフレキシブルに調整できるので頭にぴったりフィットします。

V-MODAの総評

ヘッドホン業界がこうやって
進化し続けることは面白いし興味深い

僕はけっこう機材に関しては保守的な部分があるんです。ミュージシャンってライブとか音楽を大音量で聴くほど、耳は絶対に悪くなっていく。でもその中でも何となくいい音ってわかるじゃないですか。そういう部分で僕はモニターヘッドホンを選んでいるんですけど、これは確実に“いいヘッドホン”という感じ。きちんとチューニングされているし、おや?っという印象を受けるので、保守的な僕でも面白いなと。今使っているヘッドホンは昔からのモデルだったりしますが、その中でもこうやって印象付けるのは難しいと思うんです。ギターも保守的な部分って多いんですよね。モデルは新しいけど見た目はあまり変わっていなかったり、その中で進化し続けるのが難しいところだったり。だから、ヘッドホン業界もこうやって進化し続けることは面白いし興味深いなと思いました。

PROFILE

大村孝佳/83年、大阪府出身。3歳からピアノを習い始め、11歳のときに父親の影響によりアコースティックギターを弾くようになる。14歳でエレクトリックギターをはじめ、17歳で洋楽のハードロック/ヘヴィメタルに傾倒。自身のソロ活動と並行して、C4、DC/PRGなど、多方面で精力的に活動中。

RELEASE

NEWEST ALBUM
-I・RI・S-
¥3,800(税込)
Keasler Japan Limited/Conquest Group
19年9月18日リリース

ARCHIVE

BIGMAMA

大石昌良

パスピエ
成田ハネダ

井上苑子

PABLO

FUN RUMOR STORY
Sherry

大村孝佳

GLIM SPANKY

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すぅ

SU

SACHIKO

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大喜多崇規

Watusi

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